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第19話

奥まで突かれた事で絶頂し、その衝撃で意識を失ったらしい。 頬をパチパチ叩かれ、目を覚ましてボンヤリしていると、奥の壁を捏ねるように腰が動かされて漸くハッとした。 「寝るなよ」 「あ、っん、ぅ、う……」 奥を緩く突かれながら声を掛けられるけれど、抵抗は愚か、情けなく喘ぐことしか出来ない。 「洸。お前、もう俺がいないと満足できない体なんだからさ、離れるとか……そんな悲しい妄想してないで、素直に一緒にいてって言えよ。」 「んっふぅっ、あ、あぁっ、やぁっ、あぁ!」 「やじゃないだろ」 緩い動きから段々と激しくなっていく。 ついに涙が止まらなくなって、体を捻って快感を逃がそうとすれば、腰を押さえつけられた。 「洸、さっきも言ったけど、縛られたい?悪い子には躾が必要らしいけど……お前は?」 「うっ、ぁ、い、いい子、に、する……っ」 「うん。じゃあ大人しくしような」 「っん、ごめ、なさい……侑生ぅ、もうやだ、怖い……」 色んな感情が爆発した。 気持ちいいけど、辛いし、好きなのにおかしくなりそうで怖い。 いつもみたいな優しいセックスがいい。 「怖い?何が」 「おかしい、もう、やだぁっ!あぁっ、あ、侑生、侑生が、好き、好きすぎて……っ」 「……ん、何?何が言いたいの?」 侑生の声が少しだけ柔らかくなった。 律動も緩くなり、少しだけ余裕ができる。 「ゆ、侑生が、好きでっ、だからもし、もしも別れるって、なった時……、悪足掻きして、嫌われたくないから……」 「……俺に嫌われたくない?」 「そうに決まってんだろっ!最後に、侑生に嫌われて別れるなんて、耐えられない……っ」 情けなく大泣きして、手の甲でダラダラ流れる涙を拭う。 侑生の動きが止まって、少し息が整ったところで、強く抱きしめられた。 「洸ちゃん、ごめん。顔見せてくれる?」 「やだっ」 「やだかぁ。どうしよう。俺、洸ちゃんに嫌われちゃった……?」 「はあっ!?好きだっつってんだろ!ちゃんと聞けよ!バーカ!!」 いい加減腹が立って泣きながら怒鳴ると、侑生がくすくす笑っていることに気がついた。 どうやら怒りは収まったようだ。 気が抜けて脱力する。 まだモノはぶっ刺さっているけれど、このまま眠りたい。泣いたおかげで疲れた。 「俺も洸ちゃん好き。だから顔見たい。キスさせてくれないかなぁ?」 「……さっきキスしてくれなかったから嫌だ」 「お詫びにあまーいキスさせてほしいな」 甘いキス。それはとても魅力的。 のっそりと動いて顔を上げ、後ろを振り返る。 「一回抜け」 「えー……。あ、うん。わかりました」 思い切り睨みつけると、大人しく中から侑生が出て行った。

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