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第30話
「...使い古しは嫌だろ」
大悟は惇生に抜かせ、ローションを塗った指を後孔に入れて軽く解した。
「こっちは新品だから」
「で、でも、大悟...」
まさか、自分が大悟を抱く羽目になるとは、と目を丸くした。
だが、色白な大悟の全裸に興奮する自分がいる。
薄いベージュの小さな乳首、程よい筋肉のついた身体は細い、軽く脚を曲げたその奥...。
「入れろよ」
色っぽい...思わず、生唾を飲んだ。
恐る恐る、大悟に近づき、顔を寄せる。
「...鼻で息しろ」
直後、後頭部を抑えられ、自分の下にいる大悟とキスをした。
....ファーストキス。
上手く呼吸が出来ない、けれど、舌を絡ませているうちに息が上がる。
ついでに股間にも刺激が伝わった。
大悟のアナルにそれを宛てがい、顔色を伺いながら、ゆっくり挿入していく。
大悟の顔が歪む。
「...痛い?」
「全然」
表情からそれは嘘だと充分わかる。
が、大悟の中の暖かさに、止めどはきかない。
自分の中の雄を初めて知った。
惇生が腰を打ち付けるごとに、痛みから歪ませた大悟の顔が快楽に変わっていく。
頬を紅潮させ、形のいい唇から、妖しい声が漏れ始めた。
「あ、あんま、見んな」
「見る、目に焼き付けてやる。俺しか知らない大悟の艶っぽい姿」
瞼を開けると、惇生の勝気ながら、子供のような無邪気な瞳とぶつかった。
「何回、していい?」
「...お前は鬼か」
「仕方ないじゃん。大悟が好きだし、気持ちいいもん。誰も知らない、大悟の中」
がん、と一際、腰を打ち付け、あっ...!と、大悟が弓なりにしなった。
「出すよ、大悟の中」
激しさを増し、初めての大悟のアナルで惇生の勃起が脈を打ち、白濁を流し込む。
大悟も自身で扱き、続けざまに射精し、腹を汚した。
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