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第3話
「今日のゲストは現在ヘルウッドで人気急上昇中のポルノスター、リトル・ピジョンさんです。ピジョンさん、こんにちは」
「こんにちは。よろしくお願いします」
「礼儀正しいですね」
「ええ、まあ……普通ですよ」
「早速お話をうかがっていきましょうか。まずは生い立ちから。ピジョンさんはヘルウッドの生まれなんですか?」
「いえ、もともとはトレーラーハウスで旅をしてたんです。母と弟の3人家族で」
「お母さまの仕事は?」
「あえて分類するなら肉体労働です」
「大変ですねえ」
「母さ……母には感謝しています、男手に頼れず大変だったろうに俺たち兄弟を立派に育ててくれた」
「弟さんの事を聞いてもいいですか」
「二歳下です。父親はちがうんですけど……昔から頭がよくて運動もできる母さんの秘蔵っ子でした」
「似てるんですか?」
「全然、正反対ですよ。アイツはずっとハンサムです、きっと母さんに似たんだな」
「次の質問です。ポルノ業界に足を踏み入れたきっかけは?」
「3年前に母が急死して……路頭に迷っていたらうちにこないかって今のマネージャーに言ってもらったんです」
「弟さんの学費を稼ぐ為に?いいお兄さんですね」
「たった二人の兄弟ですからね」
「リトル・ピジョンの芸名は」
「マネージャーに付けてもらいました」
「ご自身の作品で推したい物はありますか」
「セクシーコップ24時は子供の頃から憧れてた警官の制服着れて嬉しかったな」
「手錠プレイのヤツですね」
「……ええまあはい、そうです」
「警官コスお似合いでしたよ、駐禁切符も切れないヘタレおまわりさんの感じがよく出ていました」
「褒め言葉として受け取っときます」
「濡れ場じゃ人が変わりますよね、好青年の見た目とのギャップがエグいって評判で……オンオフの切り替えは完璧?」
「自分じゃよくわかんないんですけど」
「まさか素?こないだのなんてすごかったですよ、ぎしあん喘いで前から後ろから」
「仕事中はNGもらわないようにするので頭がいっぱいで、それ以外のこと考える余裕なんてありません」
「今後はどんな役柄に挑戦したいですか」
「ゲイポルノ以外の作品に出てみたいです。そうだな、都会の喧騒に疲れた若者が田舎の牧場にやってきて赤毛そばかすの娘と恋に落ちるような。子牛や牧羊犬と戯れて癒されたいです」
「インタビューはこれにて終了です、お疲れ様でした」
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