83 / 140
第十二章・7
「あ、んぁ。そこ、ダメ……」
「痛いか?」
「ううん。あッ、あんッ。や、止めないで。もっと、して……」
はぁはぁと息を荒げ、悶える翠。
そんな彼を背後から抱きながら、涼雅は後悔していた。
(対面座位で、お願いするべきだったな)
そうすれば、今の翠の表情や息遣いが全て手に取るように味わえただろうに!
それと、もう一つ問題が。
「ね、涼雅。お尻に、何か硬いものが当たってるんだけど」
「そ、それは」
不覚にも充血してしまった、涼雅のペニスだ。
これで、凌辱された記憶が生々しく甦っては、一大事だ。
涼雅は、翠の耳元で、優しい言葉を吐いた。
「翠があんまり可愛いから、私の性器も硬くなったんだよ」
「ぼ、僕が?」
「そう。翠は、魅力的すぎる。すごく、素敵だ」
「嬉しい……」
ふるっ、と震え、翠は静かに精を吐いた。
「あ、あぁ、あ! ……っあ、ぅん、ん……ッ」
涼雅は、そんな翠のうなじに、そっと口づけた。
ともだちにシェアしよう!