95 / 140

第十四章・4

 涼雅の硬い先端は、するりと翠に飲み込まれた。 「う、あぁ」 「嫌だったら、すぐに……」 「言うんだぞ、だよね」  にっこり微笑む翠の表情には、余裕すらうかがえる。  安心した涼雅は、少し腰を進めた。  指をしっかりと翠の手に絡め、少しずつ奥へといざなわれていった。  瞼を閉じ、震える翠の睫毛。  薄く開いた、紅の唇。  彼の全てが、涼雅にはエロスだった。  愛を司る、神だった。 「翠。翠……!」 「あ、あぁ。っく、ふぅ、う。涼雅ぁ……」  あぁ、僕、いけないんだ。  涼雅に挿れられて、こんなに感じてる。  気持ち悦い、って思っちゃってる! 「ッ、あ! あぁ、ああ!」  挿れられるの、好き。  ドキドキする。 「ひぅ、う! ふぅ、あ、あぁん!」  抜かれるのも、好き。  ゾクゾクする。 「あぁあ! 涼雅、涼雅ぁ! 気持ち、悦いよぅ!」  いつしか翠は、涼雅の律動に併せて腰をうねらせていた。

ともだちにシェアしよう!