143 / 542
第146話「独占欲とか」*大翔 ※
(おしらせ)
前回の奏斗sideのラスト部分、何行か、追加してます。
すみません。そちらからお読みください♡
どうぞ♡
↓↓↓↓
――――……ほんと。感じやすい。
むかつくけど……抱かれるのに、慣れてる。
ビクビクして、エロい。
キスすると、すぐ、トロンとするくせに。キス嫌いとか。
余計に泣かせたくなる。
だけど。
「……ふ……」
ものすごく、強張ってる気がする。
「……あ」
反応するし。喘ぐし。ビクつくし。可愛いんだけど。
――――……なんか……。
「先輩? こっち見て」
「――――……」
涙が潤みまくりの顔は。
なんか、本当に可愛いとは思うの、だけれど。
「――――……」
困ったように寄せられてる眉毛。
さっきから、ずっと。
「――――……先輩」
「……っ」
「…………オレのキス、嫌じゃない?」
「…………」
「嫌? 気持ち悪い?」
「――――……」
「……や、ではない……」
ふるふると首を振って、そう言ってくれた。
「――――……ちょっと、起き上がって」
オレは先輩を抱き起した。脚の間に入れて後ろから抱き寄せる。
「四ノ宮……?」
「――――……先輩」
「……?」
「オレの手、覚えて?」
「……手?」
意味が分からなかったみたいで。きょとん、とした顔。
「そう。手。――――……今度、自分でする時は」
「――――……」
「オレの手を、思い出して」
する、とズボンを下ろさせて、下着の中に、手を滑り込ませる。
「っあ……!」
少し硬くなってるソレに触れて、ぐり、と刺激する。
「――――……っ」
ぶる、と震えて、先輩が少し仰け反る。
「めちゃくちゃ、良くしてあげるよ」
耳元で囁きながら言うと。ビクビク震えて。息を顰める。
「――――……はは。かわいーね、先輩」
耳に舌を這わせて、囁きながら、先輩のを愛撫して。
容易く熱くなるのを、強めに刺激していく。
反応は、あの時と、変わらない。
どう触ると、乱れるか。この人が分からない間にたくさん、触った。
「先輩、こうするの、好きでしょ」
「……っん……ン……ッ」
「――――……いい? 覚えて。オレの触り方」
「……っな、んで……」
「昔を思い出して自分で触れないとか――――……なんか、ムカつくから」
先輩の体を少しこちらに向けて、唇、奪いながら、どんどん追い詰めていく。
「んん、や……っ……ぁ、っ……」
ぎゅ、とオレの服を握り締める。
舌をめちゃくちゃ吸ったら。びくん、と震えて、達した。
「……あっ……」
は、と息をついた先輩に。
そのまま、また指を絡める。
「もう一回イケる?」
「……っえ、や……――――……っや、ぁ……っ」
小さく首を振るのを、体勢を変えて腕の中に抱き込んで、口づけて、黙らせる。
「……ん、ンっ――――……」
絶対この人。キス、好きだと思うんだけど。
――――……多分和希とは、しまくってたんだろうな。だから嫌、なんだろうなと思うと。……そっちも、ムカつく。
鼻から抜けるみたいな、甘い、声。
――――……可愛い、よな……。この人。
こうしてる時。
「……ぅん……んン……、ん」
続けて扱かれてキツイのか、涙が溢れる。
でも、気持ちよさそうで。自然と、キスにも応えてくる、
「先輩……今日は、一緒にイこっか」
そう言ったら、少しして、オレを見上げてくる。
涙ウルウルしてるし。
なんなの、その顔。
……ほんとに、可愛いな。
「……し、のみ、や……?」
「ん?」
「……しな、い?」
終わらせようとしてるのが、分かったみたいで、そんな風に聞いてくる。
「つか、……煽んないでよ。したいの我慢してんだから」
「――――……」
じっと見つめられて、もう苦笑いが浮かんでくる。
「――――……もっと、オレに慣れてもらってから、ちゃんと抱く」
「――――……」
涙目で戸惑ったように、見つめてくる。
そんな風に見上げられると、泣かせたい気持ちが、膨らむ。
……まずいんだよ、ほんと。
「……今日は、オレとキスして……オレに触られてイくの、ちゃんと覚えて」
「――――……っ……」
「……オレの、触って?」
「…………っ」
言っても固まってる先輩の手、掴んで、触れさせる。
――――……あの時は、すごいフェラ、してきたくせに。
なんか。触るだけで、恥ずかしそうなのがすげーそそる。
意地悪したくなるなー……。
くす、と笑うと。ちら、と見上げられる。
ものすごく、困ったような、視線。
……ヤバい。可愛い。
めちゃくちゃキスしながら、乱して。
たくさん、イかせてあげることに、決めた。
オレの手しか。
思い出せないように。
……って。
――――……独占欲か、これ。
そんなもん、あったんだな、オレ。
とか。
先輩に触れながら、思った。
ともだちにシェアしよう!