258 / 542
第262話■番外編■クリスマス🎄1
悠里です♡ 30日までクリスマス書くってことで…(*´艸`*)💦
2022年の12月時点、本編は夏前ですが。
季節感飛び越えて、12月28日時点の関係性でクリスマスが来たら♡という番外編です。
本編関係なしです♡
◇ ◇ ◇ ◇
今日は、ゼミの後の食事が、クリスマスパーティになった。
大学の食堂を椿先生が貸し切ってくれた。そんなとこでパーティーができるんだと初めて知った。
広い食堂貸し切りで、料理とか飲み物も全部出てくる。他に誰も居なくて騒ぎ放題だし、上のゼミの先輩とかも参加して色んな話を聞けて、すごく楽しかった。結構夜遅くまで、パーティーは続いて、帰る頃にはもう眠くなってた。
マンションまで一緒に帰るのは当たり前なんだけれど……そこから、もう当然のように四ノ宮の部屋に連れ込まれた。
眠そうだから先シャワー浴びておいで、服用意しとくから、と言われた。
オレの服は、前泊まったまま、もういくつか置いてあるのは知ってるし。うん、と頷いてバスルームに入った。
シャワーを浴びている間に、少し目が覚める。
リビングに戻って、「出たよ」と伝えると、「座って」と言われて、ドライヤーをかけられ始めた。
「…………」
なんか……慣れてきちゃったな、この流れ……。
ほんと、おかしいと思うんだけど。なんか。……慣れって、怖い。
優しい手つきに、髪を撫でられる時間が続く。
「はい。乾いたよ」
「うん。……ありがと」
そう言って見上げると、四ノ宮はオレを見て、クスクス笑う。
「まだ眠い?」
「……うん、乾かされてたら、眠くなってきた」
「今紅茶入れたから、飲んで待ってて」
「紅茶?」
そういえば、良い匂い、するかも……。
そんなこと思ってると、キッチンの方から、四ノ宮が紅茶のカップを持ってきて、オレの目の前に置いた。
「ホットミルクティー。少し甘いやつ。飲むでしょ」
「飲みたい。ありがと」
なんかあったかいもの、飲みたかった、と思って、ちょっと嬉しくなってそう言った。すると、四ノ宮の手が頬に掛かって、ふ、と自然と顔を上げたら。
「――――……」
整った顔が間近にあって、すぐに唇が重なってくる。
すぐ離れるのかなと思ったら、離れない。
後頭部に手が回って、ぐい、と引き寄せられて、少し深く重なって、舌が触れてくる。瞳を開けていられなくなって、ぎゅ、と伏せると、舌が絡んできて。
「……ン……」
自然と声が漏れると、ゆっくり、と唇が離れた。
ちゅ、とまた頬にキスされる。
「行ってくる。飲んであったまってて」
くしゃくしゃとオレの頭を撫でて、そのままリビングを出て消えていった。
――――……恥ずかし……。
なんだよ、それ。もう。
ていうか、こんなのにまで慣れてきてて、自分が怖い。
何がしたいの、あいつ……。ほんとにもう……。
心の中で文句を言いながら、オレは、紅茶を口にする。
「あったか……」
ほんのり甘い。
……美味しいな。
明日。
クリスマスイブかぁ……。
……去年パーティーしてた友達に、またしようって、誘われてるんだけど。
用事があるかもって言ったら保留にしてくれてて。
そうなんだよ……まだ保留中にしてるんだよな……どうしよ。
なんとなく。……四ノ宮といるのだろうかとか……そんなことが頭をよぎってしまうオレ。
でも別に、約束してないし。
そもそも、クリスマスの話なんて、何もしてないし。
……なんか、オレからクリスマスどうするとか聞くのもなんか違うような……??
四ノ宮が約束あるから、話さないのかもしれないし。
と、そんなこんなで話さないまま、今日まで来てしまった。
まあ、クリスマスパーティの方は、オレは来れないって思ってくれてて、来れるなら連絡してって感じだから……向こうも別にそこまで待ってるってわけじゃ無いから、大丈夫と思うけど。
それでも、そろそろ返事くらい、しとかないといけないしなぁ……。
そんなことを考えながら、こく、と甘いミルクティーを一口飲んだ。
(2022/12/28)
ともだちにシェアしよう!