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代案 4

「嫌いになったわけではない」 朝、またセックスまでしてしまった後でそういうのもどうかと思ったけれど、もう限界だった。 おそらく恋人も気付いているのだ。 今では迎えにくるのは恋人の方。 会えばスゴい気持ちいいセックスになるのが分かってたからつい拒否できかった。 なんなら、会ってすぐの駅のトイレでご奉仕してくれたりするのだ。 その綺麗な顔が自分のを咥えるのは今でも興奮してしまうし、何よりそのフェラのテクニックはすごすぎて。 違和感はあるとか言いながらも、ものすごく有り得ないくらい綺麗な男にそうされるのって、やはりキてしまうもので。 でも、違う。 違うのだ。 こういうのではない。 だから必死で説明した。 「オレはお前が女の子みたいだったから付き合えると思ったけど、もうちがうだろ?ごめん、ごめんなさい、ほんとうにごめんなさい」 おデコを床に擦り付けていった。 「そんなこと? 」 恋人が深く低い声で言った。 恋人の声はすっかり大人の男のモノで、あの高いボーイソプラノはなくなっていた。 落ち着いた声なので、理解してくれたのかと思った。 「わかってくれるよな?」 顔を上げて恋人に頼みこもうとした。 だけど恋人の顔を見てだまる。 恋人の顔は綺麗なままで。 でもその目が燃えるようで。 知らない男の顔がそこにあった。 違和感そのもの。 可愛く喘いでいた恋人ではないもの。 恋人の中で育ちそれは今、恋人の殻から出てきた。 それは、怒りと欲望に満ちた男の顔だった。 「気持ち良くしてあげたのに」 気が付けばうえにのしかかられていた。 ビクともからだが動かない。 「何でもしてあげたのに。僕より気持ち良くさせてくれる女がいた?・・・女も試したくせに。知らないと思ってた?」 ささやかれる声が低い。 耳元で深く響く。 それに怯えてしまった。 組み敷いてあえがせてきたあの可愛い恋人じゃない。 「僕が・・・いや、俺が男になったから抱きたくない?昨日もあんだけ人の中に出しててよく言うよ。あんたヒィヒィ最後は泣いてたじゃないか」 耳を噛まれた。 その噛みかたはいつの甘えるようなモノではなくて、何故か身体がビクンと痙攣した。 「抱きたくないなら抱かなくてもいいんだよ・・・。男を抱きたくない?わかった」 その声は優しかったから、理解してくれたのかと勘違いした。 「嫌いになったわけじゃないんだ・・・」 言い訳しようとした。 別れてもたまにはあって抱きたいなんて都合のいい願望はある。 なんて言おうかと狡さがよぎる。 「好きだよ。ずっと好き。最低で酷い男なのは最初から知ってるし。でも、好き。だから別に抱かれなくてもいいんだ」 低い深い優しい声が続きを言わせなかった。 別れてくれるのか。 いや、たまになら抱いてもいい。 テクニック凄いし。 そんなことを思ったけど、 一気にシャツを破かれて、血の気がひいた。 セックスのためになら不良をのしてまわったりそれなりに腕力に自信はあったのにまったく押しのけることができなかった。 「あんた以外には触らせないように鍛えてきたからね、俺はあんた以外とはしないんだ一生。あんたに初めてされて、苦しくても辛くてもあんたが好きだと思った時にそう決めた」 抑え込まれたまま胸にキスされた。 胸を弄られるのが大好きな恋人は、どうしたらそこで気持ち良くなるのかを良く知っていて。 その上、唇や舌や歯で乳首を虐めながら、長い指が性器に絡まり責め立ててくる。 散々フェラされ扱かれてきたのだ、どこをどうすれば感じるかなんて、知られ尽くしている。 それに乳首がこんなに気持ちのいいものだなんて知らなかった。 噛まれて悦び、舐められて声が出た。 気持ち良すぎて抵抗できない。 そして大好きなフェラをされたら、もう快楽に狂うしかない。 でも、その日は。 しゃぶり責め立てられながら、指が後しろの穴に入ってきて。 拒否しようしても、フェラが良すぎて腰が揺れるのを止められなくて。 それに、穴を弄られてると、未知の感覚で身体がけいれんしてしまった。 射精していた。 そこから何度も穴を弄られ、達してしまった。 穴をいじられるのは良くて。 すごく良くて。 「ひいっ・・・あがっ・・・」 もうくわえられてもいないのに後ろだけでイってしまっていた。 「あんたに痛い思いなんかさせない、あんたは気持ち良くなってりゃいい」 恋人に囁かれても、何を言われてるのかもわからない。 「苦しくてもあんたのためになら耐えられた。あんただけだ。あんたを渡さない。俺を抱きたくないならいいよ。俺があんたを抱いてあげる。男を抱けないなら、女になって俺に抱かれたらいい」 声は聞こえたけど、よく分からない。 指が気持ちいい。 穴の中にある指を締め付けて味わってしまう。 「可愛いな、あんた。好き。大好き」 タップリとその穴を舐められた。 指と舌で何度も何度もでなくなってもそこを虐められ、出なくても身体がカクンカクンと震えるようになって、 「許してください・・・許してぇ」 そう泣きじゃくってもゆるしてもらえなくて。 熱くて硬いものを押し当てられた時には喜んでしまった。 これて、終われると思った。 もうこれ以上は、と。 「・・・あんたはコレを好きになる」 恋人は優しく言って、でも止めることなくそれを突き立てた。 細い悲鳴があがった。 「ひぃっぅっっ」 だけど、それは恋人が初めて貫いたときのような苦痛の声ではなかった 「ほら、我慢していて良かったでしょ?堪らんないでしょ?俺があんたを苦しめるわけがない。気持ち良くしかしないよ」 恋人はゆっくりその中を広げるようにしながら、その身体を拓いていく。 小刻みに動かすように。 指や舌で、しっかり快感を教えこまれたその穴は、初めてなのに、その巨大なモノを喜んだ。 甘い。 恋人としてる時の性器がとけそうな感覚よりスゴい。 全身がとけそうだ。 「勃起してるね・・・あんた俺より向いてるよ抱かれるのがね」 恋人がその指で、前を擦るから、もうでないから、泣いてしまった。 「出なくても大丈夫。ちゃんとイけるからね」 甘く囁かれた。 優しく身体を揺すられて、声が止まらなくなった。 「あはっ・・・ふぅっ・・・ひぅ」 切なく甘い声が自分のモノではないかのよう。 やさしく揺らされ、身体の輪郭が溶けてしまうような気持ちをあじわう。 「可愛い。可愛い・・・愛してる。愛してあげる」 恋人の声を夢現に聞く。 「ひいん、ふうっ、ひいっ・・・はぁん」 甘く鳴いて溶けていく。 こんな甘さは知らなくて。 「俺に抱かれてメスになるといい。俺が抱けないって言うのなら」 恋人はどこまでも甘くその中を支配していく。 「酷いことなんかしない。俺は優しくするよ。あんたがして欲しいことだけ。可愛いなぁ・・・愛してる、可愛い。何でもしてあげる。別れる以外は」 恋人はすこしずつ強めて、極めさせた。 初めての中だけの絶頂はそれでも、強烈すぎて、全身を痙攣させながら、泣き叫んでしまった。 「怖いっ・・・何、怖っ・・・」 その身体を抱きしめられて、しがみついた。 その身体は逞しくて男のモノでそれに安心した。 「気持ちいいって言って」 そう言われて、言わずにはいられなくなった。 「気持ち・・・いっ・・い」 言った途端にまた連れて行かれる。 「イイッ・・・いいっ・・・!!」 認めたならもっと良かった。 甘くてドロドロにとけたシロップに、浸され溺れさせられ、染み込まれ、窒息させられるような快感だった。 「可愛いすぎる、愛してる」 そう言われながら、中に熱いモノが放たれた。 中に出されたと分かっても。 それの甘さに喜んだ。 「女の子になろうね。そしたらもう、俺を抱くことなんかにこだわらなくていいから」 恋人の声はどこまでも甘かった。

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