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第4話 あの日の事 2 〜和麻目線〜

あれから何日経っただろう。 ベッドと手首が鎖で固定されており身動きも取れない。 あぁ、このまま死んでしまうのだろうか。それより早く殺して欲しい。 そんなことを思えるのは久しぶりだった。 最初の頃はお腹も空き、喉も乾いたのでちゃんと言った。 「 せんせ、…おれ、おなか…すいた 」 「 お腹空いた ? じゃあそろそろご飯にしようね 」 普通にご飯を貰えると喜んでいたがそうではなく媚薬を盛られ、中に大人の玩具を入れられ、泣きながら謝った。 だがそれが寧ろ引き金になり激しい行為をされる日々だった。 _そんなある日事態は急展開し、不良だった冬麻が仲間を引き連れて俺を助けに来てくれた。 何故自分の居場所が分かったかと後で聞くと教師が仕事を辞めたということと自分がいなくなったこと等色々探って探してくれたらしい。 家に乗り上げてきた冬麻の仲間たちがその教師を捕まえ警察を呼んでくれた。 俺はその事さえ理解出来ずただぼーっとしていると冬麻が俺を抱き締め「和麻、ごめん…これからは俺がちゃんと守るから」と言われるとプチッと我慢していた糸が切れる音がして。 ぎゅっと冬麻に抱き着き泣きじゃくりながら俺は「僕を1人にしないで」と小さく枯れた声で呟いたのだった。

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