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夢魔 15

少年は口を開かされた。 男がいつもするように、宥めるように唇を撫でられたら、簡単に唇は開いてしまう。 唇に熱いモノが当たる。 自分からむしゃぶりついていた。 舐めてわかる。 コレは男のだ。 白くぼんやりしていても、舐めてわかるその形は間違いなく男のだ。 いつも少年を気持ちよくしてくれる、大きな硬い、熱いのだ。 少年は男の性器をしゃぶるのか好きだった。 男は無理やり喉に突っ込んで犯したりしない。 舐めてくれ、と頼んでくることはあっても。 喉まで使ってしゃぶるのは、少年だ。 少しでも自分で気持ち良くなって欲しくて。 好きだった。 それが硬くなって熱くなって、男が呻いてくれるのが。 男のモノじゃない、と分かってるのに止められなかった。 わかってるのに。 だって、この形も味も、男のだ。 オレのだ、これは。 少しだけ思ってすぐにその考えを消す。 男は自分のモノじゃない。 そもそもこれは男のじゃない。 でももうなんだか分からない。 もう夢中でしゃぶり、口から引き抜かれそうになるのを嫌がる程に。 わからない。 もうだれに抱かれているのかわからない。 尻を抱えられ、早く挿れてほしいとしか思わない。 男はベッドサイドからそれを見てる。 大きくひらいた少年の口の中で、舌が動いてあるのが丸見えだった。 舌がチロチロと口の奥で動いている。 奥近くまで頬張り、先を舐めているのだ。 顎を上げて、顔ごと動かし、頬張ったまま先端を全て舐めようとしている懸命さ。 ああやって、自分のモノも舐めていたのだとわかってしまう。 見えない性器を男のモノだと思ってしゃぶっているのはすぐにわかった。 いつもみたいに必死だから。 愛しくなるほど一生懸命で、エロい気持ちだけだはない、胸の痛みを感じてしまう。 フェラされて胸が痛くなるのは少年にされてる時だけだ。 女の喉を犯すのは大好きだが、少年にはしない。 苦しいことなんてすこしもしたくない。 髪を撫でて、「気持ちええ、ありがとう」そう囁いてしまう。 それを見えない何かに再現されているのがわかった。 少年の髪が後しろへ撫でつけられたらだ。 そして、少年がいやいやと首をふるのに、その唇から見えない性器が引き抜かれたのも。 少年は飲みたがるけど、飲ましたことはない。 男は散々少年のを飲んでるが。 ただ、ただ、甘やかしてやりたいのだ。 初めからそうだった。 折れそうな傷跡だらけの身体を見た時から。 生まれて初めて感じた庇護欲。 平然と人を殴れる自分にそんなモノがあったなんて知らなかった。 少年の身体がうつ伏せにさせられる。 見えない腕が尻を持ち上げるのがわかる。 少年が欲しがって尻をふってる。 これをまさかベッドサイドから見ることになるなんて。 いつもは両手の中で揺れる小さな尻を見て楽しんでいたのに。 たっぶり弄り、いい加減に柔らかくなっているだろう後孔にあてがって。 ゆっくりと入る。 それはいつもなら男がすることだった。 でもそれを見えない何がが代わりにしてる。 少年の孔に突っ込んで目いっぱい広げている。 それが見える。 少年の穴が広がっていくのだ。 中も押し広げられていくのが見える。 姿が見えないからこそ。 充血した粘膜がツヤツヤと光り、バックリと穴は空いたままで、中がびくついている。 少年の身体が波打つ。 「いいっ・・・いいっ」 少年が泣いて喜ぶ。 開ききった穴の中がみえる。 濡れきったピンクの粘膜が。 信じられない光景だった 少年は男ではないものに犯されて悦んでいた。 もう分からなくなっているのだとは男も、頭では分かっている。 自分ならこうするだろうそのままに少年犯していく見えないモノは、間違いなく自分の分身のようだった。 「 さん!! さん!!」 切ない声が自分を呼ぶ。 大人しい少年が男の名前を遠慮なく呼ぶのは抱かれているときだけなのだ。 いつも、「あの・・・その・・・」と言葉少なく、自分が話をしたら気分を害してしまうのではとオドオドしている少年は抱かれる時だけは、必死になって、男の名前を叫び求めるのだ。 それが可愛くてたまらなかったのに。 男はもうガマンできなかった。 ベッドにとびのった。 四つん這いになり、ゆっくり、でも深くまで貫かれている少年。 その顎を掴んでキスをした。 犯されるのを我慢しなければならないとしても、このまま見ているわけにはいかなった。 少年は男の名前を呼んで、男を求めているのだから。 知ってる。 少年は何時でも。 男だけを求めている。 だから可愛い。 誰よりも。 いつもとは違い激しいキスをした。 優しくしてやりたいのに、それができなかった。 でも、分かって欲しかった。 少年に。 オレの、や。 お前だけや。 そういうことを。 いつもより激しいキスに少年は身体をこわばらせ、でも目を開けた。 まだ半分夢の中にいるとわかる。 いい、おきなくてもいい。 犯されてでも寝た方がいいと専門家が言ってるのだから。 見えないものに中を深く穿たれて、少年は身体を震わせていた。 でも、その涙に濡れた目は男を認めていた。 「見ないでって・・・言ったの、にぃ・・・あはっぁっ・・・ひぃん・・・」 泣きながら喘いでいる。 透明な涙が零れてる。 その目の痛切さに、男はたまらない思いになる。 こんな綺麗な目で、こんなに痛ましく、見つめられたことがない。 可哀想で、可愛くて、いとしい。 「みないでぇ・・・お願い・・・見ないでぇ・・あぐっ、いいっ・・・見ない、でぇ・・・イク、イクぅ!!!やだ、イキたくない・・・!!!」 男に見られながら、見えない何がに後ろを穿たれて、少年はイった。 1度イけば、何度でもイき続けてしまう。 そういう身体に男がしたから。 「見ないでぇ・・いいっ・・・いやぁ・・・見ないでぇ、見ないでぇ・・・・イクっイクっ!!!」 痙攣する背中を撫でる。 見えないモノは構わずに犯し続けている。 少年の好きな奥までゆっくり入っていくのだろう。 男がそうするように。 「お前はオレのや。だから全部見る。お前が誰に何をされても、お前はオレだけのもんや・・・どんなに何に感じても、お前はオレのや」 男は泣いて感じて叫ぶ少年の顔を掴んで、言い聞かせた。 少年の目を見つめて。 他の何かにイキ狂っていても、少年は男だけのものだった。 だから。 それを教える必要があった。 「 さんがいい!!  さん以外とはしたくないぃ!!!」 少年が泣き叫ぶ。 でも尻は淫らに揺れていて、中に挿れられてモノを絞りとっているのだろう。 ぱっくりと限界まで開かれた穴の充血した粘膜が蠢いていた。 みえない陰茎を咥え込み、絞りとっているのだ。 でも。 構わなかった。 痛みしかなくてもかまわなかった。 少年がはっきり言った。 男だけが欲しいと。 何1つ欲しがらない少年が。 男はキスした。 自分ではない他の何かにイかされて震えている少年にキスをした。 「絶対、助けてやる。だから。いくらイってもええ。お前はオレのキスでイってるんやから」 男は出来るだけ優しい声で言った。 少年はそれを信じた。 男がそう言ったからそういうことにした。 見えない何かに深く穿たれ、何度も出され、後ろの孔から精液を垂れ流しながら、それに狂っているくせに。 男のキスにしがみついた。 男のキスでイってることにした。 「 さん・・・ さん・・・」 キスの合間に、何度も呼ばれて、 「 」 男も何度も少年の名前を読んだ。 少年は犯されながら何度も射精し、男は少年とキスしながら自分で扱いてイった。 男がいつもそうであるように、見えない何かは中々終わろうとはしなかった。 「 さん、すき」 少年が思わず言ってしまったとき、ようやく何かは少年を開放したのだった。 それは少年には夢からの目覚めで。 その言葉に固まったのは言ってしまった少年と、聞いてしまった男の両方だった。

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