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夢魔 24
タテアキは 一見すると少年に見える。
小柄だからだ。
150センチ少し超えたくらいしかない。
つくりこそ全てが小さい。
腕も手も、脚も、頭も、胴体も。
だが、それらは成人男性の引き締まった身体で、175センチの青年をそのまま150センチ台に縮小させたような身体だった。
150センチを超えるかこえないかの身長なのに、そのバランスから子供じみたものは感じられない。
オーダーメイドなのだろう、身体にピッタリしたスーツだから余計にだ。
美しいオーダースーツに身を包み、黒い髪を後ろに撫で付けた顔は整っていて、その身体のサイズのせいもあって人形じみて見える。
すご腕の霊能者、タテアキだ。
人間以外には極めて優しく、人間には塩対応。
師匠だけには例外のようだか、男は思い切りこき使われた記憶があるので、あまり好きではない。
男はタテアキに見られながらも、自分がイキきるまで行為を止めなかった。
見られる位、たいしたことじゃない。
ここで男が抜いたなら、見えない何かが1人で少年を犯し続けることになる。
それは嫌だった。
「コイツに憑いてるヤツをなんとかしてくださいよ、タテアキさん。コイツはオレのやから」
ヒクヒク痙攣しているだけの少年を、見えないモノと交互に奥を突き合いながら男は言った。
見えないモノだけに感じきる少年だけは許せない。
少年が感じる時には自分もいなければならない。
絶対。
「おうっ、おぐっ、あがっ・・・」
少年は奥を交互に突かれる度にもう力の入らない身体を痙攣させ、声にならない声で鳴く。
こんなに追い詰めるのは好みじゃない。
少年に対してだけは。
甘やかして溶かしてやりたいだけ。
獣みたいに犯して楽しむなら、他の誰かでいい。
だが、見えない何かに犯されているのを黙ってみているつもりはない。
「ああ、その子が例の。なるほど」
タテアキが納得するが、どういう話を師匠がタテアキにしているのかはわからない。
タテアキは男と少年、そして目に見えない何かの性交を動物の交尾でもみているかのような目で平然と見ていた。
タテアキは人間に興味がない。
タテアキには狭間にいる化け物達しか興味がない。
それは知ってる。
「 そのままセックスして絶頂にしておいて。彼らは人間の脳内麻薬を必要としているからね」
タテアキに言われるまでもない。
見えないモノに負けないように、男は少年をイかせつづける。
「止めて」とは絶対に言わない少年が可愛い。
少年は男にならヤリ殺されてもいいと思っているのだ。
「可愛い・・・めちゃくちゃ可愛い・・・」
貪った。
優しくしかしてこなかったけど、今は違った。
見えない何かより、感じさせてやらないといけない。
ホンモノのこのチンポが1番やと、教えてやらないといけない。
男はタテアキを完全に忘れて少年を犯す。
タテアキは薄く笑った。
そして、男と見えないモノに貫かれ、閉じることなく開いて、呼気しかでない少年の顎をタテアキは掴んだ。
「脳内にまで入って、そこで快楽物質を貪っているはずだ・・・口から入れるのが早いな」
タテアキはスーツのボケットから、手のひらほどの短冊型の紙を取り出した。
そこには黒々とした墨で、「鳥」と書いてあった。
その短冊を片手で綺麗におりたたみ、指先サイズにふると、タテアキは少年の口の中にそれを落とし込み、頭と顎を挟んで口を無理やり閉じさせた。
そのすぐあとだった。
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