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仮面 16

コンビニ飯で夕食を済ませ、ゲームをダラダラしてから寝ることにした。 イガラシはこう見えても賢い。 そこそこの成績で、そこそこの大学に神学できる程度には。 そこそこに生きる予定だ。 陰キャだが、友達がいないわけではないし、親はあれだが不幸ではない、と思っている。 可愛い彼女ができて、結婚して。 そうしたら寂しくはなくなるだろうとは考えている。 もう高校生だ。 大人まであとすこし。 大人になれば何かを変えられる。 きっと。 それまではオナニーとゲーム位しか楽しみがなかったとしてもだ。 イガラシは諦めてはいなかった。 ベッドに潜り込んだ。 仮面がすぐ側に転がってるのに気づく。 そう言えばベッドに置きっぱなしだったなと思った。 仮面に話しかける。 長年飼ってた犬は数年前に死んだ。 代わりを飼うのは気が引けたし、学校に行っている間1匹で置いておくのも可愛そうだった。 でも話しかける相手がいないのは寂しい。 だからこの際仮面でもいいかと思った。 「寂しいなぁ・・・」 そう話しかけてはみたけれど、やはり仮面ではダメだった 犬ならちゃんと慰めてくれたのに。 金魚か熱帯魚でも飼おうと思った。 何匹かで飼えば寂しくないだろう。 そんなことを考えて、部屋の電気を消した。 眠ることにした。 いつか。 きっと。 寂しい夜は終わる。 そう信じた。 眠りに落ちた。 胸の大きな、でもまあ、顔は平凡で、でも優しい女の子が彼女で、 「美人じゃないのが可愛いんだよな」みたいな上から目線のことを思いながら、でも、イガラシは幸せに生活してる夢を見ていた。 彼女は当たり前のように泊まりに来て、まだ犬は生きていて、まだ飼ってもいない金魚は大きな金魚鉢で2匹泳いでた。 犬をごめんと謝りながら部屋から追い出して・・・ 彼女の服を脱がせて、柔らかい乳房を揉んだりしていて・・・ 彼女が笑った。 その優しい微笑みに見蕩れた。 彼女がイガラシのペニスを握る。 緩く扱かれて喘ぐ。 夢の中では長く付き合っている設定なのに、そうされたらなすがままに喘いでしまうのは、童貞だからか。 夢でくらい、余裕が欲しい。 さらに笑って彼女が股間に顔を埋めて時に、悲鳴を上げた。 夢では何度もされてる設定なのに。 女の子の柔らかい唇がイガラシのペニスを扱いて、熱い舌が舐めてくるのだ。 執拗なまでに責めてくるその舌と唇にイガラシは耐えられなかった。 「はぁっ・・・そんなぁっ・・・ああっ!!」 イガラシは大声を上げて果てて、その声で目覚めた。 夢で声をあげて、その声で目覚めるなんて初めてだった。 どんなエロいゆめを見た後でも。 笑おうとして笑えなかった。 夢だったはずなのに、まだイガラシのペニスは暖かい肉に包まれている感触がしたから。 濡れた熱い、肉に。 咥えてくれた女の子は夢のはずなのに。 その上、確かに夢で射精したばかりのそのペニスの先を熱い濡れた肉が先端の穴をほじるように責めてくる。 イガラシはイッたばかりのそこを責められ、またさけぶ。 濡れた肉がまたイガラシのペニスをまた扱いていく。 「あひぃ、ふぎぃ!!」 イガラシはイッたばかりの場所への責めに、声を上げて背中をそらす。 夢じゃない。 これは夢じゃない。 誰かがイガラシの股間に顔を沈めてイガラシを現実に責め立てている。 ちゅくちゅく ちゅくちゅく 音を立ててしゃぶられ、先端の穴を執拗にほじられていた。 「あひ・・・あぁぁがァ!!」 イガラシは泣きながら腰を揺らす。 怖い。 分からない。 怖い。 でも、信じられないくらい気持ち良かった。 しゃぶられ締め付けられ、腰がペコペコ動き、上半身が悶えた。 熱い肉に包まれる生まれて初めての感触に、泣き叫んだ。 しっかり根本を抑え込まれて、イケないのも怖かった。 照明のリモコンを手に取る。 これは誰だ。 「いひいぃ・・・ふぎぃ・・・」 顔を歪めて叫び、腰を突き出して痙攣させる。 でも出させてもらえない、なのにイってた。 止めて 止めて さきっぽをそんな風ないじらないで、許して そう思ってもやめてもらえない。 穴をほじるように責められ、また亀頭を濡れた肉で擦りたてられる。 不意に締め付けを緩められ、イガラシは大声で叫びながら射精していた。 こんな気持ちいいのは・・・はじめてだと思った。 だけど。 だけど。 出してる途中から、また始まって・・・。 ペちゃペちゃ ペちゃペちゃ 震える竿を出ている穴を舐めて、しごてくる。 「嫌だぁ・・・待ってぇ・・・ひうっ!!!」 イガラシは逃げようとした。 肉体を蹴飛ばして。 でも、イガラシの足はそこあるべき肉体を蹴れなかった。 音を立てて、しゃぶりついてくる頭がここにあるのなら、そこ確実にあるはずの肉体がない。 そんなのはない。 そんなのははい。 これは誰? いや、何? イガラシは濡れた肉に責められ、身体を痙攣させながら、照明のリモコンをONにした。 ふるえてチカラの入らない指で。 照明の光が部屋を照らした。 イガラシは自分の股間を見て悲鳴を上げた。 そこには。 あの。 拾った仮面があった。 仮面はその穴であるはずの目から、金色の眼球を浮かべてイガラシを見つめていた。 そして、口から飛び出した長い長い舌がイガラシのペニスに複雑に巻き付き、その先端がイガラシのペニスの穴を責め立てていた。 もっと出せというように。 イガラシは怯えた。 そんなモノを見ても。 イガラシの身体は感じて、快感に狂っていたから。 また舌が伸びて今度は2つの玉まで濡れた肉に包まれていく。 揉みしだかれて泣く。 腰が揺れる。 頭が煮える。 キュウキュウに締められ、呻いて、先端の穴をほじられ痙攣する 「ひぎぃ・・・くひぃ・・ふぐぅ・・・」 イガラシは恐怖の中それでも、感じてベッドの上でのたうちまわる。 またイカされた。 「も・・・嫌だ・・・・ひごぅ!!!」 叫んでも許してもらえない。 また始まった。 また。 終わらない夜の始まりだった。

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