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仮面 49

「お前、なにしてんるんや!!」 彼が驚きを通り越して呆れていた。 突然男がイガラシを犯し始めたのだから当然だ。 イガラシのTシャツをまくり上げて、欲しくて欲しくて尖りきっている乳首を摘みあげ、ぐちゃぐちゃと深く中を抉りながら男は笑った。 コリコリとしている乳首を指で擦られ、深くを責められ、イガラシがビクンビクンと身体を震わして、甘く鳴く。 「悪ないわ。他の男も悪ないな。コイツ、ちゃんと中がオンナのコになってて楽しいわ。乳首もええ感じやし」 男はこんな場面で楽しんでた。 そう、イガラシの身体を心ゆくまで楽しんでた。 彼は完全に引いていた。 「イカれとる」 そう吐き捨てた。 普通はそう思うだろう。 男はきにしなかった。 大体、気にしたことなどない。 イガラシでたのしむだけた。 「ここ好きか?ん?」 男がイガラシの耳元囁く。 場所をキメて執拗に抉ってやれば、イガラシが喜んで痙攣する。 初めて味わう、舌とはまた違う人間のペニスに、イガラシの怪異に開発されきった身体は融けていく。 男は淫らな身体を楽しむ。 このペニスに懐いて欲しがる淫らな身体を。 でも男は、少年を見つめる。 見つめながら見せつける。 イガラシを抱いているところを。 少年は妖しく微笑んでいるが、ぼんやりとしている。 そこで行われていることが分からないかのように。 「可愛い乳首やな、喰ってやる」 男はイガラシの凝った乳首を舐めて言った。 少年の前で音を立てて吸い、齧った。 イガラシが鳴く。 ずっとそうされたかったから。 男は口で蕩ける乳首をクチュクチュと味わう。 美味そうに。 そして男はゆっくりと腰を回して、イガラシの中を堪能する。 少年に楽しんでいることを教えるかのようにおおげさに。 「悪ない、ホンマお前悪ないわ。オンナの代わりには十分なる」 男はイガラシの耳を噛み言った。 少年に聞こえるように。 ゴリュっ 中を強く擦られた。 「そこぉ・・・好きぃ!!!」 イガラシがさけぶ。 小刻みに震えて止まらない。 またイガラシはイカされたのだ。 男の背中に爪を立ててしがみつく。 「コイツええなぁ、しまるわぁ・・・キュンキュンしとる、ホンマなかなかええぞ」 男は笑って言った。 少年に向かって。 「はよ正気にかえらな、お前の大好きなオレが、コイツとずっとやり続けるぞ」 そう言いながら、気持良さそうにイガラシの中に男は射精していた。 「あひぃっ!!!」 イガラシは喉をそらす。 男は容赦なく出しながらさらに動いていく。 少年の時と違って、やりたいようにやっているのがわかる。 好きなように自分勝手に貪っている。 でもイガラシは感じていた。 よろこんでいた。 イガラシは化け物に食われるのは嫌だった。 あれは不本意だった。 望まない快楽だった。 でも。 どうしようも無く、淫らな身体になってしまっていることをもう自覚していた。 後ろで女みたいに犯されるのが好きだった。 女の子ではもう自分が満足出来なくなっていることは分かってしまっていた。 心はともかく。 もう身体はそうなっていて。 だから男の行為を受け入れ喜んだ。 イガラシは喜んで尻を自分から振る。 イったばかりなのに。 「ほら、オレがまたコイツの中でだすで?止めるんでええんか?」 男は優しい声で少年に呼びかけた。 またイガラシを穿ちながら。 自分勝手に、乱暴に。 でもイガラシは喜んで叫び続けている。 「お前の大好きなオレがほかのヤツ抱いてるん止めなくていいんか?」 男の声は笑っていて。 どこまでも柔らかだった。 だがその腰つきはえげつないもので、イガラシが悲鳴のような声をあげる。 でも、イガラシはまたイっていた。 中だけで。 イク締め付けを男は目を細めてたのしむ。 「気持ええなあ、ほら、いいんか?オレを止めんで、オレはお前が止めるまでヤルし、コイツの中で何回も出すぞ?」 男は笑った。 それは本当に優しい笑顔だった。 快楽や毒や媚薬に、蕩けてしまっていた少年の脳にその笑顔がゆっくりと届いた。 優しい優しい大好きなひと。 その人が他の人を抱いている。 苦しい。 いつもそう。 男がドアの外で他の女を抱くのを聞いた時、少年の胸は痛んだ。 他の女を抱いた話をした時も少年の胸は痛んだ。 常にいる他の女達。 苦しい。 苦しくてたまらない。 そのひとは今、少年と変わらない歳頃の他の少年、イガラシを抱いていた。 その絵が脳に届いた。 その尻を掴んで中に放っていた。 その乳首を齧っていた。 オトコを抱くのは少年だけだと言っていたのに。 嫌だ 嫌 嫌 オレの オレだけの 「いやだぁ!!!!」 少年が叫んだ。 嫉妬だった ずっと言えなかった感情が弾け飛んでいた。 そして同時に正気に戻っていた。 「いやぁ!!いやだぁ!!!ダメ!!!」 泣いて子供のように泣き喚いていた。 男は声を立ててわらった。 でもイガラシを抉るのをやめない。 途中だからだ。 「そうか。嫌なんか。可愛いなぁお前」 男は愛しげに少年をみつめながら、イガラシの脚を持ち上げ、深くを抉った。 「いやだいやだいやだいやだぁ!!!!!」 少年がそれを見てさらに泣きさけぶ。 幼い子供のように。 もう、妖しさもイヤらしさも消えていた、いつものあどけなさ、いや、いつもより子供で、初めて見せるワガママさで。 「オレ以外を・・・オレ以外を抱かないでぇ・・・」 少年は泣いた。 それは言えなかった言葉だった。 男はさらに笑った。 それは他の男を抱きながらみせる笑顔ではなかった。 「可愛い。まじ可愛い・・・あとでじっくり抱くからな」 男はそうは言ったが、イガラシをつかってさいごまでいくのをやめようとはしなかった。 しっかりイガラシの中で2回目を出す。 出しながら動いてイガラシを悶絶させていた。 少年はそれを見て号泣していた。 辛かったのだ。 どうしてもつらい。 自分が言える立場じゃないと思っている。 誰にだって抱かれてきた自分の過去。 男が本来好きなのは豊満な女だとわかっている これから先自分がまた怪異に犯される可能性はあるのだと分かっている。 そして今回は自分から怪異に身体をつかって対処したのだ。 そんな自分が、他の誰かを抱かないでなんて言えるはずもないのに。 でも言わずにいられなかった。 他の何かに抱かれる少年を許してくれているのは男なのに。 でも何故か男は上機嫌だった。 意識を飛ばしたイガラシの中から自分をゆっくり引き抜きながら。 「そんなにオレが好きか」 男は笑った。 少年へと手を伸ばす。 少年の頬を撫でる。 涙を拭いてやる。 解毒剤を飲んでいるから大丈夫だろうが、少年の涙も今は猛毒だろうに。 「好きぃ・・・」 少年は言わずにはいられない。 「オレの前で・・・他の誰かをだかないで・・・」 切ない声だった。 自分は男の前で怪異に抱かれるくせに、と少年は自分でも思う。 でもそう思ってしまうのだ。 「ええぞ。わかった。お前の前では抱かない」 男は真顔でうなづいた。 なんでもありの男の2つ目の禁忌。 優しく優しく少年本位に抱くことが1つ、少年の前では他の誰かを抱かないことが新しい2つ目の決まり。 男は決してそれを破らない。 それは少年にもわかった。 「好き」 泣きながら言う。 「そうか」 男はご機嫌だった。 少年を抱きしめる。 流石に猛毒だからセックスはしないが。 「・・・・・とにかく!!!解決はした!!!」 ここでヤケクソ気味に彼が叫んだ。 確かに仮面の怪異は、少年に喰われて消えた。 それは確かだ。 「解毒するぞ!!こっちこい」 彼が少年に言う。 男が少年を放した。 少年は彼に言われるまま、浴室につれられていく。 浴室に用意された薬湯に浸かり、解毒がはじまるだろう。 でも。 あの、少年がみせた怪異を喰らった能力については。 彼にだってどうすればわからないだろう。 それはこれからの話だった。 解毒には時間がかかるから。 男はまだ小さく痙攣しているイガラシに近寄った。 「まだイケるか?でも声は抑えてくれや。アイツに分からんようにやろーや?」 男はイガラシに声をかけた。 イガラシの返事を待たずに、イガラシを寝かせたまま背後から穿ち始める。 イガラシの口を手で覆って。 可愛い少年の前では他の誰かを抱かないが、わからないところでは構わないのだ。 ちゃんと隠してやることにしよう。 少年のために。 男はそう思っていた。 イガラシの何度もイって蕩けてきった中はやはり。 悪くはなかった。 嫌だと泣く少年の顔を思い出しながらイガラシを使った。 楽しんだ。 口を塞いで、むごいくらいつきあげ、好き勝手につかった。 でもイガラシは喜んでいた。 そうされたくて仕方なかったから。 「可愛い・・・アイツマジ可愛い・・・なあ、そう思わへん?」 イガラシにそう言いながら、そのあと男は何度もイガラシの中でイったのだった。

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