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第24話 女の好みが似ている北山に騙される俺
結局その後毎週のように北山に誘われ、他の人にバラされたくなければ付き合えと言われて断れず仕方なく一緒に飲むようになっていった。
1つ嘘を付くとその後雪だるま式に嘘を重ねなければならなくなるというのは本当なんだな。俺はもうこの先この負の連鎖がいつまで続くのかと想像して白目を剥きたくなった。
北山は数回目の飲みの後俺を自宅へと引っ張り込んだ。酔っていた俺は北山にアイドルのサインを見せると言われてのこのこ付いて行ってしまったのだ。
これまで、北山というのはチャラいイケメンで共通点が無い男だと思っていた。しかし何度か飲んでみて、女の子の趣味が似ているということが判明した。以前好きだったアイドルの話をしたら、北山が以前サイン入りポスターを貰ったことがあると言うので見たいと言ったらじゃあこの後宅飲みしましょうということになったのだ。
それまで北山と飲んでいるときも、付き合おうというのは冗談だったかのように至って普通の先輩後輩という会話しかしなかったので特に警戒もしていなかった。
「おおおお!マジのサインだ……!」
「この写真もいいですよね。この尻のラインとか」
「だなぁ~!うーわ可愛い……」
「あげましょうか?このポスター」
「えっ!?いいの!?欲しい!!」
北山は微笑みを浮かべて頷いた。
なんだこいつめっちゃ良い奴じゃねえか!
その後買ってきたビールを飲みながら動画でそのアイドルの過去映像や、最近好きなタレントの動画を見た。そして今まで北山が付き合ってきた女の子で俺の好きなタレントに似た子がいるという話になり、写真を見せてくれた。
「うわ、すげえ似てる!これ彼女とかうらやま!え、しかも本人より胸でかくない?」
「そうなんすよ。まあ俺は胸の大きさにこだわりはないですけど」
「はぁ~、モテる奴の余裕発言腹立つ~~!」
「もっといい画像ありますよ」
「え、なになに?」
北山が数ある写真の中からある一枚を選んで開いた。手にしているスマホに顔を近付けて覗き込む。
「ぶっ!!!!お、おまこれ……」
「この子すげえエッチな子だったんですよ。こういう写真撮られるの好きで」
写っていたのはその女の子の裸がしっかり写っている写真だった。
「ばか、こういうの他人に見せるなよ!」
「あれ?喜ぶかと思ったのに。意外と真面目なんだ新木さん。動画もあるんすけどね、ほらこれ」
「や、やめろよ……」
俺はこういうの良くないと思うよ!ほんとさ!
でも、再生されて喘ぎ声とか肉のぶつかり合う音が聞こえたらどうしても見たくなるじゃん!?人間だもの!
俺は両手で目を隠していたが、ちょっとだけ隙間から覗いてしまった。
うわ~……えげつな……他人のセックスなんて見るもんじゃねえな。生々しすぎぃ。
しかしこいつのちんこも課長並にデカいな……最近後ろに入れられてないけど……じゃないじゃない!!なんで俺は入れられる前提で想像してんだ?!
「新木さん可愛い……顔隠さないで。ね、キスしていいですよね?」
「は?」
急に雄顔になった北山が俺にのしかかってきた。
「お、おいおいやめろよ!俺たちそういうんじゃないだろ」
「え?家に来たってことはそういうことでしょ」
「んんっ!?」
全体重かけて押さえ込まれて無理矢理キスされる。
ちょっと待てそういうつもりじゃない……!
北山は閉じている俺の唇をこじ開けて中に舌を滑り込ませた。久しぶりにするキス、しかも相手は男。嬉しくねえ!だけどこいつはさすがにモテるだけあってキスが上手い。
逃げ回る俺の舌を上手く絡め取り戯れるように快感を煽ってくる。
「ん……っはぁ、やめ…んむっ」
「結構我慢したほうですよ俺。いい加減観念して楽しみましょうよ」
「やだ、そこ触るな……っ!」
スラックスの上から股間をグニグニと揉まれる。
「でももうココ硬くなってきてるよ?感じてくれてるんですね。良かった」
良くねぇ!!鎮まれ俺のちんこ!
しかし物理的に刺激されてどうしても勃ってしまうのが男の性だ。
「優しくされるのと激しくされるのどっちが好き?課長はどんなかんじでした?あの人ドSっぽいですけど」
「し、知らない……もういいから離せって」
「ここまで来ておいてまだ意地張るんですか?それともそういうプレイ?無理矢理やられるのが好きとか?」
「違うわ!!アホか!」
「色気無いなぁ。まあそういうところも可愛いけど」
クスッ♡
ーーーじゃねんだよ!
俺は散々抵抗したがちんこは好き放題いじられてもう出さないとおさまらないというところまで来ていた。結局北山も興奮して既に勃起していたので、扱き合いでなんとか手を打ってもらった。
やっぱり俺、男と最後までなんてできねぇよ。
「まぁ、男同士はアナルセックスが全てじゃないですからね」
となぜかドヤ顔で本番を諦めてくれてよかった……。
俺の尻は男に入れられるためのものじゃねーからな。
酒を飲んだ後深夜に暴れたせいで疲労困憊したので、俺は始発まで寝かせてもらうことにしたのだった。
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