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18歳の夏22
「改めて、ブレインの兄のサムだ。宜しくね」
放課後、ブレインの家でサムを紹介して貰った。
確かにカッコいい。すごくイケメン。
柔らかな長めの金髪。くっきり二重。形の良い唇。
背も僕やブレインより高いし、足が長い。
シャツから伸びる腕も筋肉質。
何かキラキラ光ってるんじゃないのかな?ってぐらいオーラみたいなモノがある。
職業モデルも納得。
「どうも」
握手をすると手の甲にキスされた。
「兄さん!」
ブレインが慌てて僕を引き寄せる。
「そんなカリカリすんなよ。もう俺は明日ニューヨークに戻るんだし」
「そうなんですか?」
「君にせっかく会えたのに残念だけど。可愛い弟を宜しくな」
「大丈夫です。ブレインの事は僕に任せて下さい」
サムとは挨拶を交わして別れた。
サムはこの後、ニューヨークに戻り数々のスキャンダルを乗り越えスターダムをのし上がる。
本番ニューヨークでモデル、舞台俳優、その後はロサンゼルスに移りハリウッドへ。
アメリカどころか世界を舞台に。
そして遠い未来で僕達の人生とまた絡み合う。
それはまた別なお話。
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