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My Dark Side2
カートは僕のプロポーズを受けてくれた。
そう僕らは婚約したんだ。
愛しい人と結ばれた。
なのに僕の心は全く満たされない。
それどころか、深く深く闇に堕ちている。
「ブレインどうかしたの?」
「大丈夫だよ」
2人で登校しているとあっという間に大学に着く。
僕はネオヒューマンズクラス。
カートは訓練生クラス。
校舎もカリキュラムも全く違う。
同じ大学に居るのに登校時間ぐらいしか一緒にならない。
寮部屋も離れている。
それにカートと同室はコードだ。油断出来ない。
大学に入ってからはカートとの時間がめっきり減っているんだ。
これで不安にならないって方が無理だろ?
いっそ、、、全てを支配してしまいたい。
僕なら出来る。
力を使えば、寮の部屋を変えられる。
大学のカリキュラムも。
僕の力があれば大学もWIAも、支配するのなんて簡単だ。
なんなら邪魔な人間は全て排除できる。
世界だって支配出来る。
僕は全てを支配してしまいたい。
カートと僕を隔てる障害、全て。
「じゃあ、行くね。授業終わったら連絡する」
僕とは反対にある訓練生のクラスへと向かうカートの手首を掴んで引き留めたい。
何よりも君を支配してしまいたい。
「うん。分かった。カート、愛してる」
「僕も」
笑顔がキラキラと朝日に輝く。
あの時と同じだ。
僕は今、どんな顔してる?
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