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My Dark Side4
「リチャード先生に目つけられたみたいだな」
授業が終わるとチェンに声を掛けられた。
「まあ、僕が悪いから仕方ないよ。リチャード先生の話を聞いてなかったんだし」
チェンとは寮部屋も同じだ。
何となく一緒に行動する事が多い。
あまり干渉して来ないタイプだし、物静かで落ち着いたタイプの彼とは気が合っている。
「リチャード先生、話が長いから仕方ないよ」
チェンは肩をすくめて笑う。
「僕は延長戦を聞きに行ってくるよ」
「頑張れ」
「また後で」
リチャード先生の部屋は1フロア上にある資料室の奥だ。
ノックしてドアを開けると、椅子に踏ん反りかえったリチャード先生が待ち受けていた。
さっさと謝って帰ろう。
「すみま
「お前、このままじゃ捕まるぞ」
「え?」
リチャード先生の目は真剣だ。
「お前は大学入学前から監視対象だった」
「何の話ですか?」
「お前の能力は強過ぎる。色々なネオヒューマンズを見てきたがお前のその能力はかなり危険だ」
確かに僕の能力は使い方次第でかなりの危険性を孕んでいる。
「WIAは慈善団体でも愛護団体でもない。お前が能力をコントロール出来なくなった時、どうなるか覚悟しておけ」
僕は無意識に能力を使ってしまう事が頻発している。
リチャード先生はすぐに気付いたけれど、周りのクラスメイトには気付かれていなかったから油断していた。
「奴らは制御不能なネオヒューマンズに容赦ない事だけは覚えておけ。気を抜くな。ここに味方は誰も居ない」
リチャード先生はそれだけ言うと「もういい」と手を振って部屋から追い出した。
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