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18歳の冬3
今日はパーカー先生の接近戦の授業。
僕の好きな授業だ。
この授業では毎回、世界各国の武術や色々な武器を使ったりしながら戦い方を学んでいく。
「じゃあ2人一組でペアを組んで」
パーカー先生は今日使うWIA製の電磁バトンを全員に配る。1人2本ずつ渡された長さ40cmくらいの棒だけど電流を流す事も出来る。
「カート一緒にやろー」
「いいよ」
僕とコードはよくペアを組む。
お互い体格も戦い方も正反対だし勉強になるしね。
「カート、俺から行くよ!」
コードはボクシングが得意だ。軽快なステップに右ストレートは速さも力強さもある。
「いいよ」
コードは習慣でボクシングの様に小さなステップを踏む。
僕はバトンを両手に持って構えた。
コードは右利き。だから習慣で右からの攻撃が多い。
バトンを大きく振る右からのコードの攻撃を防御した。
僕は身体が小さいからコードの強烈な一撃で軽く吹き飛ばされそうになりながらも、上手く力を逃しながら体勢を整える。
そのまま屈んでコードの左側から膝裏に目掛けてバトンを大きく振りかぶった。
コードはバランスを崩して背後に倒れる。
僕はすぐに正面から飛び掛かかる。
コードは慌ててバトンで僕の攻撃を防御すると、僕を跳ね除けて勢いを付け飛び起きた。
「カート、ズルいよ!いきなり足狙うなんて」
「コードこそ、背も高いし筋肉あるしズルい」
僕らは正反対。
だから戦い方も正反対。
僕に力技は無理だけど、背が小さいから相手の下半身への攻撃が繰り出しやすい。
「カートのそういう可愛いだけじゃ無いところ、結構好きだよ」
「ありがと!」
僕はコードの左脇腹辺りを狙おうとバトンを振ったけど、コードにバトンで防御された。
カンッとバトンがぶつかる乾いた音がした。
ボクシングが得意なコードの動体視力はなかなかだ。
そのまま僕はすぐに反転して両手のバトンを左右から思いっきりコードの首へ振りかぶる。
急所を狙われて焦ったコードが一歩下がって防御しようとした瞬間、僕はバトンを自分の胸元に引き寄せクロスさせてから正面からクロスしたバトンで首を狙って思いっきり突進する。
バランスを崩したコードが後方へ倒れ込んだ。
僕はクロスしたバトンで首を押したままコードの上に乗った。
「カートに乗っかってもらえるなら接近戦も悪く無いね」
僕はブレインに乗っかりたいんだけどね。
うわ、欲求不満なのかな僕、、、
ブレインが女の子と話してるだけでイライラしちゃうし。
「カート?そろそろ離して!苦しい」
「ごめん」
バトンで締め付けたから、コードの首に痣が出来てしまった。
反省。
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