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20歳の暗い夏3-3

エージェント•メイからの情報でヴォジャノーイがグセフ共和国からアメリカに移動したと連絡が来た。 ついに、動いた。 ヴォジャノーイはアメリカに居るシェイプシフター達に、カートの居場所を捜索させていた。 カートの居場所を突き止めたらしいヴォジャノーイが、仲間を引き連れアメリカにやって来る。 奴らを辿れば、カートの居場所に辿り着くはずだ。 計画では、まず明日にはエージェント•メイやスティールと合流する。 合流したら全員でヴォジャノーイ達を追跡してカートの居場所まで移動。  そしてヴォジャノーイ達にリチャード先生の能力でカートの幻影を見せて、その間に本物のカートを僕が逃す。 僕ら2人が逃げたら、ヴォジャノーイとシェイプシフター達はフェニックスとスティール、エージェント•メイが倒す。 計画通り上手く行くのかは分からない。 でも、カートの居場所の手掛かりすら無かった昨日よりは大きな前進だ。 早く会いたい。 また、この腕に抱き締めたい。 カートと離れている3か月の間、ずっと情緒不安定だ。 さっきはフェニックスにカートを見つけるべきか悩んでると言ったのに、いざ会えるかもしれないと考えたら恋しくて堪らない。 フェニックスと別れて寮の部屋まで辿り着く前に、我慢出来ずに中庭でしゃがみ込んだ。 「苦しいよ、カート」

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