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第181話 成人の儀 其の四十七★       ──後蕾の果実──

 頂きを竜紅人(りゅこうと)によって摘まんでは弾かれ、そして捏ねられて、じんとした快感が後蕾に咥え込んだ二本の剛直をひくつきながらも締め上げる。 「……相変わらず粗野な奴だ。俺の愛しい子を、傷付け壊すような真似はしてくれるなよ竜紅人」  竜紅人とそんな会話をしながら紫雨(むらさめ)は、腰を揺らしつつ、見せ付けるように香彩(かさい)の唇を、尖らせた舌先で擦る。やがて歯列を割って口腔内を熱い舌で掻き回した。  神澪酒の酒香のする舌と、その味が堪らない。舌を絡ませればその濃厚さが更に増す。 「んんっ……んっ、んっ……」  敏感な口腔、胸の頂き、胎内の腹側のしこり、結腸の蕾の奥にある蜜壺と、弱いところを二人に同時に責められて、香彩はくぐもった苦しそうな艶声を上げた。   そんな香彩の声に、紫雨は今までの執拗さが嘘のように、あっさりとその唇を離した。 「そろそろ……頃合いか。竜紅人」 「……是」  呼ばれた竜紅人が大きく息をつき、そう(いら)えを返すと、香彩の後蕾からゆっくりと男根を引き出す。 「──あ……あ…ぁ」  突かれるのもそうだが、抜き出されるのもまた別の快楽を伴うのか。胎内(なか)から出ていく男根に、絡んでいた媚肉が擦れ、引き出される感覚に香彩は悶える。  続いて紫雨の剛直もまた、引き留めるような胎内(なか)の蠕動を押し退けて、ゆっくりと抜けていった。そして紫雨の身体が、香彩の下から少しずつ抜け出して行くかのような動きを見せる。  突然、二本の剛直から開放された香彩は、戸惑った。  自らの力で締めることも出来ない後蕾は、ふたりが穿った証拠とばかりに、ぽっかりとその口を開けたままだ。  やがて腹の奥が、じんと灼け付くように鈍く痛むと、まるでもっと欲しいと言わんばかりに、綺麗な華とその果実を露出させる。白くてまあるい白桃のような臀肉に映えるその色は、まさに薄紅色の熟れた果実だ。果実の華は卑猥な水音を立ててひくつき、淫らに蠢いた。 「前にも咲かせていたな、かさい。今回もとても綺麗に咲いている。……愛でて、いいか……?」 「あ……」  竜紅人の熱い吐息が、(いざらい)を擽った刹那。 「──……や、あぁぁ、だめ…ぇ……っ、ん!」  人形(ひとがた)にしては長い竜紅人の舌が、くるりと果実の華に巻き付いた。そしてまるで香彩の若茎を責めるかのように、果実の華を扱き出したのだ。 「……あぁっ!」  やがて果実の華が、温かくぬめりとした物に包まれる。そして軽く吸われる感覚に、香彩は褥の敷包布をぎゅっと掴んだ。 「──あぅんんっ……はぁ、あぁぁぁ……っ!」  

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