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第303話 白き世界の幽囚 其の五 ★
じゅく、という音を立てて、竜尾の細い先端が鈴口の淫孔に入り込む。幾度も拓かれたその場所は、鈍い痛みとそれを上回る悦淫の感じる場所だった。竜尾の先端から分泌される体液は、真竜の唾液の成分ととてもよく似ている。淫孔から直接、媚薬を流し込まれているようなものだ。細い先端はゆっくりと奥へ奥へと入り、やがて香彩 にとって二番目に弱い所を、とつ、とつ、と刺激する。
それはまさに深い深い愉悦だった。
だが直接香彩に施されているものではない。『香彩』が受けているものだというのに、脳の奥が媚熱に疼く。
ひくり、と香彩の咽喉が動いた。
柔らかい茂みから太腿の付け根を責めていた竜紅人 の熱い舌が、ふぐりを持ち上げるようにして舐め上げたのだ。
「──っ、やぁぁぁっ、だめっ……っ!」
感じるふたつの刺激に、頭の中がどうにかなりそうだと香彩は思った。
だがそんな香彩の様子を知ってか知らでか、まるで追い詰めていくかのように、竜紅人の口淫は止まることを知らない。
ふぐりを口の中に含まれる。媚薬でもある真竜の唾液にたっぷりと浸されて、まるで飴玉を舐めるように、ぐうるりと優しく舌で回される。その優しい口の愛撫に香彩は悶えた。『香彩』が受ける淫孔の刺激と相俟って、身体の一番奥の蕾の更に向こう側が、熱を求めて熱く熟れ、蜜を滴らせ始める。
とろり、と。
一筋の蜜が後蕾から溢れ、白桃のような臀の膨らみへと流れ落ちた。
「あ……」
その何ともいえない感覚に、意識を奪われたまさに刹那。
もう片方のふぐりも口腔内で堪能していた竜紅人が、後蕾から溢れた蜜を押し戻すかのように、指を一本侵入させた。胎内 を進む形の良い長い指の感触に、香彩は無意識の内にそれを、きゅうと締め付ける。根元まで埋まった竜紅人の指が、強く締め付ける胎内 を宥めるかのように小刻みに動く。腹側に、くいっと曲げられた指先が、香彩の二番目に弱い快楽の膨らみを抉った。
「あ……!」
同時だった。
口腔内からふぐりを解放した竜紅人が、蜜滴る若茎の裏筋をねっとりと舐め上げ、柔らかな亀頭を口に含み、吸い上げたのは。
「──ぁっ、ああぁぁぁッ……ああぁっ!!」
急激に引き出された淫悦に、頭の中が真っ白になり、吐精することしか考えられない。
羞恥と本能の狭間で、いつしか香彩の腰は無意識に雄の動きし、戦慄かせながら、竜紅人の口腔に白濁とした熱を放った。
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