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4-用法・用量を守って正しくお使いください(3)
俺がずっと温めてる想いを、あらためて整理しながらゆっくり話した。
まるで白百合のように可憐で美しいひとに、初対面で惚れてしまったこと。
告白したけれど、あっさりと断られてしまったこと。
共通の友人を交えて食事をして、その時は好感触だったこと。
しかしやっぱりフラれてしまったこと。
不特定な複数の人と体の関係を持っていると明かされたこと。
それでも、俺は愛しの白百合を諦められないこと……。
「なんか泣けてきたぞ、白田」
「健気過ぎだよ白田くん」
高山さんが目頭を押さえてうつむく。
「あ! でもですね、この間俺が風邪ひいて休んだ時、その……白百合さん、が看病しに来てくれたんですよ!」
「それは最後にフラれる前か? 後か?」
「後です!」
きた! これきた!
「なにそれ、白田くん、まだ脈はあるんじゃないの? 看病しに行くって滅多にないよ」
高山さんと宗さんが俄然元気になって食いついてきた。
「ですよね! あーでも、その前に俺が白百合さんの看病に行ってるんで、単に義理、ですかね」
「いやいやいや! 諦めるのはまだ早いよ! 看病してる時の白百合さん、どんな印象だった?」
あぁぁあぁ、思い出しちゃった。幸せの記憶。
「その……めちゃくちゃ優しかったです。お腹空いてないって言ったら、一匙ずつ食べさせてくれて」
「よかったな、白田。そんなの義理じゃやんねぇよ」
宗さんがにやっと笑った。
「えぇぇぇえ、期待しちゃって良いんですか?」
「俺は期待してもいいと思うぜ」
「うん、俺もそう思う。白百合さんも、白田くんのこと、白百合さんなりに大事に思ってくれてるよ、きっと」
白百合さん改め城崎さん、本当ですか?
あの日の優しさは、俺への好意と思っていいんですか?
……もう一度、アタックしてもいいですか?
「白田くん、言ってみなよ、もう一回! ぶちょ、あ、いや、白百合さん迷ってるのかもよ?」
高山さーん! 城崎部長のことだって、分かってたんですか。
「だって……白田くん、毎日朝と夕方に、キラキラ熱視線投げてるでしょ。好きなんだなって、見てれば分かるよ」
……えへ。ですよねー。
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