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7-荒波に揉まれるおしりとか(1)
おはようございますっ。みんな、おはよー!
今ね、朝五時だよ。
リビングのカーテンを開け放つと、雲のない空が白々と明るくなってきていて、気持ちの良い一日を予感させるよ。
もちろんここは遊馬さんの家。
遊馬さんとの仲をいっそう深めて、一夜たったところ。
寝室ではまだ遊馬さんがぐっすり眠ってる。
初めて見る遊馬さんの寝顔は、とても悪戯心をそそるお顔。ちょっと不満げに唇を尖らせて拗ねちゃってる。あああ、唇にちゅ、ってキスしたい。ちょっとだけ狭くなった眉の間を指でマッサージしてあげたい。
そうなんです。俺の大事な遊馬さんはちょっとご不満なのです。
というのも、遊馬さんはまだヤり足りないからってのが理由のひとつ。
昨日の最終ラウンド、遊馬さんは中途半端なイきかたをしてしまって、イったようなイってないような、強いて言うならイった、かなあ、みたいな状態になってた。でも時計を見たらいい時間だったから、俺は遊馬さんを無理やり抱きしめて、そのまま寝てもらった。
寝る前。
「しっ、しろた。その、ええと、まだ起きていてもいいんじゃないか」
余韻に目を潤ませて、もどかしそうに遊馬さんがねだる。
「だめですよぉ、遊馬さん。ほら、もうこんな時間」
「でも、あと一回くらいなら……」
「あと一回? あと一回何するんですか?」
「う、その、今したじゃないか」
「今? あ、もっとぎゅってしてほしいんですね! 任せてください、俺の腕ちょっと短いけど、遊馬さんの頼みとあらば……むぎゅ」
遊馬さんを背中から頑張って抱きしめたら怒られた。
「しろたッ、僕から見えないところで可愛い真似をするんじゃない! 僕の前で『むぎゅ』ってしろ!」
ふふ。可愛いって言われちゃった。
「じゃあ遊馬さん、こっち向いてください」
遊馬さんに向きを変えてもらって。
「よいしょ。……むぎゅ」
遊馬さんへの想いがあふれだしちゃって、俺はゆるっゆるに弛んだ笑顔で遊馬さんに抱きついた。
「あすまさん、だいすき」
ぐりぐりぐりって、遊馬さんの胸にほっぺ押しつけて。
「今日は遊馬さんと一緒に寝られるの。俺嬉しいんです」
「はぅっ」
何かダメージを受けた遊馬さんが、俺から顔を背けて上を向いて、何か言ってる。
「……………… 、………… 。……………… 。……………… ! …… !」
「遊馬さん、なに?」
聞き取れなくて訊いたけど、遊馬さんは顔を赤くするだけで教えてくれなかった。
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