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第47話
ショウは彰人の白いコットンシャツを握りしめていたが、ふと我に返り手を放した。
「どうしたの」
目を開ければ至近距離で彰人と視線が絡んだ。瞳はぬめるように光り、離したくないという執着心が透けて見えて、普段穏やかな彰人の意外性にショウの腰が甘く痺れた。
「……服がしわになると思って」
「いいよ、気にしないで」
息を吐くように微笑んだ彰人は、再びショウに口づけながら長袖ティーシャツの裾から手を入れる。確かめるように素肌をまさぐられ、ショウはたまらず身体を捩る。
「……ん」
手は腰のくぼみから背骨、背筋から肩甲骨へと順にたどり、唇を離した瞬間に腕を挙げさせられて脱がされた。
「華奢で可愛い」
感じ入ったように漏れた言葉に顔が熱くなった。
「華奢って、女の子に言う言葉じゃ……」
「可愛い」
その形容も自分には似つかわしくないように感じて、俯いた。
「下を向かないで」
頬に手を添えられて再び口づけられる。
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