47 / 60

第47話

 ショウは彰人の白いコットンシャツを握りしめていたが、ふと我に返り手を放した。 「どうしたの」  目を開ければ至近距離で彰人と視線が絡んだ。瞳はぬめるように光り、離したくないという執着心が透けて見えて、普段穏やかな彰人の意外性にショウの腰が甘く痺れた。 「……服がしわになると思って」 「いいよ、気にしないで」  息を吐くように微笑んだ彰人は、再びショウに口づけながら長袖ティーシャツの裾から手を入れる。確かめるように素肌をまさぐられ、ショウはたまらず身体を捩る。 「……ん」  手は腰のくぼみから背骨、背筋から肩甲骨へと順にたどり、唇を離した瞬間に腕を挙げさせられて脱がされた。 「華奢で可愛い」  感じ入ったように漏れた言葉に顔が熱くなった。 「華奢って、女の子に言う言葉じゃ……」 「可愛い」  その形容も自分には似つかわしくないように感じて、俯いた。 「下を向かないで」  頬に手を添えられて再び口づけられる。

ともだちにシェアしよう!