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第6話 ※R18
「この部屋でいいんですか?」
尋ねられる声がして目を開けると兼子君の綺麗な顔が近くに見えた。抱き上げられている。すごくいい夢。
「いーー匂い」
たまらない。初めて会った時から感じている彼のこの百合の匂い。本当に好きだなーーずっと嗅いでいたい。ぎゅーと抱きしめるとさらに香りが濃くなった。
急に強い力で体を引き剥がされた。夢の中なのに、拒絶された……夢の中くらい僕の都合のいい展開になっていいのになーー自分の頭の中なのになんでうまく行かないんだろうーー好きな人を抱きしめて抱きしめられて幸せに眠る夢くらい見せてくれてもいいのに。なんかものすごく悲しくなってきて涙が出た。
「ごめん。もう無理!」
また強い力で抱きしめられると、香りが戻って来た。いい匂い。この香りに包まれるとすごく安心できる。
「気持ちいいことしかしないから」
フワッと背中にベットの感触がした。兼子君と出会ってから時折こういう自分の都合のいい夢を見るようになった。ごめんねーー夢だから許して欲しい。
手を伸ばして兼子君の背中に手を回し頬にキスをするとすぐに唇にキスされた。すごい応えてくれてる。幾度も幾度もキスされて息が苦しくなる。
「紀伊さんの方がずっといい匂いだよ」
体を這うざらりとした舌が時折肌を噛んでチクリと痛みが走った。
どうしよう。すごい生々しい。疲れてて溜まってるのかな……気持ちいい。出したい。自分で触ろうとした手をふいに掴まれた。
「だめ。それは俺がするから」
兼子君のあの長くて細くてそれでいて男らしいゴツゴツした手でベニスを掴まれて上下に扱かれた。
「う、ダメ……気持ちい……」
全然違う。自分でするのと。全然気持ちいい!
「紀伊さん、すげーーやらしい」
ああ、本当にそうだ。ごめんね。兼子君でこんな想像しちゃうなんて……でも気持ち良すぎて理性が追いつかない。
「いいよ出して……」
「あ……ああ!」
低い声で囁かれて耳たぶを噛まれた途端、思いっきり出してしまった。
「は……はぁ……」
気持ちいい……息が苦しくて、心臓がバクバクする。
ぴたりと体が密着すると兼子君のものがはち切れそうになっているのがわかった。すごい。期待と恐怖で体の中がまた熱くなって沸騰しそう……。
「ちゃんとするのは紀伊さんが正気の時ね……」
軽くキスされると、兼子君はそのままゆっくりと体を動かした……さっき自分が出したものを潤滑油にしてお互いのペニスが擦れ合った。ああ、兼子君本当にごめん。なんて僕はいやらしいんだ……でも気持ちよくて嬉しくてどうにかなりそう。
夢だけど、ほんとに幸せ。兼子君の息が荒くなって切羽詰まった感じがたまらない。
言ってくれないかな……言って欲しい。
「咲耶さん大好き」
「あ! ああ!!」
体が思い切り痙攣してまた射精してしまった。気持ちいい……彼の雄の匂いと百合の香り……強く抱きしめられるとお腹に思いっきり兼子君の出したものがかかるのがわかった。嬉しい。こんな幸せってあるんだ……。
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