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第14話 ※R18
バスタオルを頭から掛けられて体を拭かれると、そのまま包まれてベットまで連れて行かれた。もう頭も体もふわふわして恥ずかしいと思う余力もない。見上げると自分の上に馬乗りになっている若々しく水を弾く色っぽい兼子君の裸体が目に映る。
一瞬のことでもいい。彼に抱かれてみたい……もう自分の本当の心が偽れない。
手を伸ばすと答えるように抱きしめてくれる。幸せで夢みたいだ。体中をキスと手で撫でられる……堪らない……。
こんな昼間の明るい部屋で全て晒されているのに……恥ずかしさも倫理観も彼が欲しいという欲望に飲み込まれてしまう……彼を知りたい……自分の物にしてみたい。
「……あ、ご……ごめん! あともう一つだけ……」
「……焦らしてんの?」
兼子君が不満そうに顔を上げて自分を覗き込んだ。そうだよね。我ながらムードぶち壊しだ。でも……言っておいた方がいいよね。
「ちが……違うよ……その、ごめんね……僕、面倒かけるかも……」
「なんの話?」
「……その……初めてなんだよね……」
「え……何が?」
「……セックス」
兼子君の動きが止まる……どうしよう、やっぱ気持ち悪いんだろうな……35にもなって男どころか女性とも経験がないなんて……。
ぎゅう……と強い力で抱きしめられた。
「すげーーーー嘘みたい!」
「ごめんね……いやなら止めても……」
「イヤなわけないよ。スッゲーー嬉しい」
「わ……ちょ!」
体を触る手が強く執拗になる。
「……俺も男の人とするの初めてだけど、大丈夫。シュミレーションは10年バッチリしてるから!」
……え? 10年ってなんの話?
「いいから! こっちに集中して! 最高に気持ちよくしてあげる」
言うと腰を掴まれてペニスを飲み込まれた。信じられない! 兼子君の口の中の暖かい感触。そのままずるずると吸われた。
「……ふぅ……」
気持ちいい……射精を促すように先を執拗に舐められる。もう無理……出ちゃう……。
「……はなして……もう出ちゃうよ」
兼子君の口の中でだけは出したくない。体を捩って離れようとしても、しっかり腰を掴まれていて動けない。
「いいよ。出して」
「……ダメ! ダメだよ……お願いだから……」
ずるっと強く吸い上げられる。
「……!! 」
耐えられなくて思いっきり出してしまった。信じられない……涼しい顔して飲み込んでいる。兼子君は悪戯っぽくニヤリと笑うと口元を拭った。その姿がイヤらしくて色っぽい。彼の体から汗から……ずっと立ち昇るような強い百合の香りにずっとあてられている。
「僕も……」
くらくらする頭のまま、その香りに引き込まれるように上半身を起こして彼のものを舐めた。飲み込めない。大きい……ほんとにこれが僕の体に入るんだろうか……兼子君がしてくれたように先の筋を舐めたり、横から舐めてみる。上手じゃないと思うけど、少しでも彼に気持ち良くなってほしい。
「……咲耶さん……」
反応してる。嬉しい。髪を掴まれた手が強くなる。
「……入れたい。入れていい?」
切羽詰まった低い声。嬉しい。こんなにも自分を欲しがってくれている。ヒヤリと背中を恐怖と緊張が走るけど……どうなっても構わない。苦しくても……痛くても……僕も彼が欲しくて欲しくて堪らなかった。
「うん……きて……」
引き込まれる……口を外して彼を抱きしめると自分から体の上に乗った。
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