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第15話 ※R18

「……待って。ダメだよ。解さないと……」  入れようとして上に乗ると、引き剥がされてベットにうつ伏せにされた。  背中にぬるりとした感触。兼子君の手のひらの感触と甘い香りがする。ローションを塗ってる。そのままお尻にも指が入ってきた。痛くは無いけどものすごく恥ずかしい……。 「……見ないで」 「難しいこと言うね」  兼子君の笑う声がする。そうだよね……だけど恥ずかし過ぎてどうしていいかわからない。枕に顔を埋めているとフワッと頭から毛布が降ってきた。兼子君と一緒にくるまれてる。 「これでどう?」  背中からぎゅっと抱きしめられた。優しい……。 「絶対に傷つけたくないから……力抜いてて……」  また指がゆっくりと入ってきた。協力しないと……大きく息をして体から力を抜くけどあの綺麗な指が自分の中に入っているなんて信じられない状況にどうしていいかわからない……。 「……ふ……」  指が少しづつ中を解すように動いて慰めるように幾度も背中にキスが降ってくる。 苦しくは無いけど圧迫感がすごい、こんなんであんな大きいものが入るんだろうか……。 「……あ……」  なに? すごく変な感触。 「ここだね……」  言うと同じところを幾度も撫でられる。 「ま……待って!」  おかしい……そこを触られると電流が走ったみたいに体が痺れる。2本に増やされた指でそこばかり触られて痛い位の快感に頭がおかしくなりそう。 「……ふぁ……やめ、そこもう触んないで……」  腰が浮いて、また前が立ち上がってしまう……どうして僕ばっかり……。 「……も……限界……ゆっくり入るから力抜いてて……」  切羽詰まったような低い声。  怖い……怖いけど彼を知りたい……僕で気持ちよくなって欲しい……。  ゆっくりと自分に中に入ってきて押し広げられる感覚……受け入れられるように出来るだけ力を抜いた。 「……くっ……」  ……痛い……覚悟してたけど想像以上、どうしよう……ほんとに全部入るんだろうか……。 「……ごめんね……なるべくゆっくりするから」  兼子君も苦しそうなのに、体中を優しく撫でながらゆっくりと体を進めてくる。僕が少しでも楽になるように気を遣ってくれている。体の中からじわじわと温かくなるような幸せな感覚。これが好きな人とするセックスなんだ。こんな幸せな経験を諦めていたなんて……。  兼子君が長い息を吐いた。多分やっと繋がれた。すごい時間をかけてくれたから苦しいけど多分傷ついてない。なのにそのまま兼子君は動こうとしない。馴染むのを待っていてくれてるんだ……肩に掛かる息が苦しそう……僕が慣れてないから彼にものすごい負担をかけてる。 「……ごめんね……ツラい……よね……大丈夫。大丈夫だから兼子君の好きにしていいよ……」  正直、今の状況でもギリギリだけど、こんなに興奮しているのにじっとしていなきゃならないなんて、もう拷問だよ。いいよ……傷ついてもいい……兼子君に気持ちよくなって欲しい……。 「……もう、ほんとスゲー好き……」  繋がったところにローションが掛けられる感触がして、少しづつ兼子君が動く感触がした。それでも少しだ。少しづつほぐしてくれている。優しい。好きな人と一つになってるんだ。こんなことが僕の人生に起こるなんて……嬉しくて涙が出てきた。 「……う……あ……」  まただ。またさっきのところにあたる。今度は兼子君のもので押されてさっきよりもずっと刺激が強い。 「……気持ちい……」  気持ち良過ぎて思わず言葉漏れてしまう……痛いのに、苦しいのに、そこを押されると気持ち良さの方が大きくて体の先まで痺れて、頭がおかしくなりそう……。 「……ごめん……」  背中で兼子君が小さく呻くとストロークが段々大きくなった。  ……痛い……苦しい……でも幸せと気持ち良さの方が全然大きい。また! まただ! 幾度も強くそこを押され続けて気持ち良過ぎて目の前がチカチカする。 「……いっちゃう、またいっちゃうよ!」  枕にしがみついて耐えるけど、もう限界……でちゃう! なんで僕ばっかり……兼子君に出して欲しいのに……!! 「……名前呼んで……」  首に掛かる熱っぽい彼の声……。 「……かね……こくん……」  過ぎる快感とボウっとした頭でなんとか声を絞り出した。 「違う……そっちじゃない」 「……が……雅久君。あ……ああぁ!!」  言うと抉るように突き上げられて体の中に暖かい物が入って来た。嬉しい……そのまま背中からぎゅうっと抱きしめられた。すっごい幸せ。 「好きだよ。咲耶」  甘い声。僕もだよ……僕も君が好きで堪らない。

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