12 / 203

第2話(7)

「起きろ。雄吾、朝」  体を揺すられて片目を開けると、創介が俺の部屋のカーテンを開けた。  眩しくて両目を閉じて右腕で目を覆うと、ギシッとベッドの軋む音がする。 「起きねぇの?何?今度は何して欲しいんだよ」  耳元に創介の息がかかってビクッと震えると、創介がくすくすと笑い出した。 「ちょっ!おまっ……マジでフザけんのやめろっ!」 「何、その初々しい反応」  ガバッと起き上がって壁にへばり付くと、創介は立ち上がって前髪を掻き上げる。  いちいちイケメンでムカつくそれを見てムッとしていると、創介は俺のTシャツの裾を持って脱がせてきた。 「は!?ちょっ!!何っ!!」  慌てて捲られたそれを下ろそうとすると、創介は笑いながら剥ぎ取って短パンにも手をかけてくる。 「おまっ!マジでどうしたんだよ!昨日から!!」  バタバタと暴れると、創介は手を離して爆笑し始めた。 「ヤベ……ちょっ……無理っ」 「は?」  短パンもずり下がったパンツ丸出しの情けない格好で更に間の抜けた声が出る。 「洗濯。だから、早く脱げってだけ。何、意識しまくってんだよ」  まだククッと笑っていて、俺は顔に熱が集まるのを感じながら短パンを脱いで創介の顔面めがけてぶん投げた。

ともだちにシェアしよう!