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第2話(8)

「紛らわしいことすんなっ!!」 「ん?何?期待した?」 「するかっ!」  ニヤニヤと笑われて俺は怒りを爆発させる。 「今度はキスでもしてやろうか?お前欲求不満らしいから」  指をさされて視線をそこに向けると…… 「っ!!これは朝だからっ!!」 「はいはい」  慌てて布団で前を隠すと、創介は笑いながら部屋を出て行った。 「ちくしょう……」  呟いてため息を吐く。  創介に遊ばれてるのか?俺……。  考えつつ布団を退けるとしっかり朝勃ちしている俺。いや、ちょっとドキドキして反応したのも……ある?  ちょっとパンツをずらしてそれを握ると 「雄吾、竹先輩……」  再びドアが開いて目が合うと、創介がニヤッと笑った。  パッと手を抜いて気まずいそれを隠すが、創介はドアを閉じることもなく笑っている。 「……出てけよ」 「何、恥ずかしがってんの?」 「恥ずかしいに決まってんだろ!人前で堂々とやるもんじゃねぇもん!」 「別に昨日は俺がやってやったんだからよくね?」 「よくねぇよ」  言いつつやっと手に触れた布団をたぐり寄せて下半身に掛けた。 「……ま、いいや。竹先輩が心配して連絡くれたからお前もメッセージでも送っとけよ」 「は?何で」 「お前、一昨日ベロベロに酔っ払って飲み会も始まって早々に帰ったんだからな!俺、一口も飲まず食わずで!」  スッと目を細められて俺は小さくなる。

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