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第4話(2)
チュ、クチュ……聞こえる音がやけに大きく感じて
「はっ……あ……」
思わず声が漏れると、創介は口を付けたまま笑ってゆっくり俺の背中をラグにつけた。
「雄吾。わかるか?」
甘い創介の声が聞こえて目を開けると、俺の顔の両脇に創介が手を付いて俺を見下ろしている。
「んぅ?」
ヤバい。
下から見る創介……カッケぇ。
「ちゃんと俺見て……今度は忘れたなんて言わせねぇ」
射るような目を近づけてきてまた唇が重なる。
上唇を吸われてチュブッって音が聞こえると、何かめちゃくちゃ恥ずかしくなってきた。
「そ……っ」
名前も呼べないまま舌まで入れられて、生き物みたいに動くその舌に翻弄される。
「ふ……んっ……」
上顎を舐められて、絡む舌を吸われて気持ちよさに流された。
キス、いいな。俺、好きだ。
思いながら俺も創介の舌に応えようとそろりと動かす。
混ざる唾液もうまく飲めない。
「はぁっ……」
いつの間にか服の裾から手が入っていて、腰から脇腹を撫でられる感覚にピクッと反応してしまうと、創介は少しだけ笑って口を離した。
その舌から俺の口に繋がっている透明な細い糸を見るとかぁっと顔が熱くなる。
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