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第7話(2)
部屋に入ると俺と創介の部屋の間にあるリビング部分、そこにあるローテーブルにはグラタンやら俺の好きなきのこのキッシュ、かぼちゃのスープ。サラダもわざわざレタスいっぱいのサラダとポテサラの2種類が用意されていた。
創介はそんな好きではないヤングコーンとか乗ってるし……明らかに俺に気を遣ったメニュー。
ちらっと創介を見ると、創介はグラスにお茶を入れて持って来ながらカウンターから明太子フランスまで取り出した。
「……どうしたんだ?これ……」
「ん?ちょっと大事な話したくて。だから、今日は酒もなしな」
ほぼ隙間なく並んだ料理に感心していると、創介は俺の目の前に座る。
いつもなら創介の部屋側に並んで座るか、カウンターに並ぶ。カウンターは別にして、並ぶ理由は俺の部屋側にテレビがあるからだ。
でも、今日は俺の部屋側に俺の取皿と箸、グラスが置いてある。
今日は向かい合わせってことだよな?
「とりあえず……遅いし、食べながら……な?」
言いながら創介の手が伸びてきて、2種類のサラダをつけてくれた。ヤングコーンとミニトマト多め。
「サンキュ」
受け取りながらお礼を言うと、創介はホッとしたように表情を緩めた。
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