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第8話(9)
下半身にドロっとした冷たいものがかけられて軽く跳ねると、撫でながらまた指が挿ってくる。
明らかにさっきより質量のあるそれはグリグリと内壁を撫でて、擦って、トンと叩いて奥に進んでいった。
「ひぃっっ!!」
目を見開いて枕を必死に手繰り寄せる。
「痛いか?」
「う……わかっ……んっ……ないぃ!んんっ!!」
もう本当に頭の中は空っぽで何も考えられない。
与えられる刺激に身体をビクつかせながら声をあげて枕も放った俺は首を振って創介にすがりついた。
「その泣き顔クセんなるな」
笑われてキスをされても創介の顔はよく見えない。
ただ、創介の声がする度に何かキュンとして、その度に俺は必死に首を振って熱い息を吐きながら仰け反って声を出した。
「も……無理ぃっ!!……あぁっ!!」
「うん。2本まで頑張ったし、このくらいにするか?」
俺をベッドに転がして創介は軽くキスをしてから微笑む。
ぼんやりとそんな創介を見つめていたが、ぼやけた視界でうまく姿を捉える前にまた握られた前と挿れられた後ろが刺激されてあっけなく吐精させられてしまう。
「お疲れ」
頭を撫でられながら囁かれた俺は指先さえ動かせないまま意識を手放した。
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