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第11話「欲求不満っ!!」
やめろって何度言っても朝はキスをして起こされ……でも、軽いキスだけでちょっとモヤモヤする日が続いた。
大学でいつものように肩に手を付いてもそろりと外されたりするし……。
何だよ。これくらいはいつもしてんじゃん!って言いかけて周りの奴に肩を組まれてそっちと話をする。
え?この距離アウトなの?と思いつつ、今こっちの方が近いよなぁ……なんて思って横目で見ると、創介は何かムスッとしているし。
どっちだよ!!言えたらどんなに楽か。
何事もなく大学を後にして帰ってもバイトですれ違いの日々。
「くっそ……」
真っ暗な部屋で布団を頭まで被る。
とっとと寝てやろう!って思っているのに何かモヤモヤして俺は目を開けてそろりと頭を出した。
天井を見上げてため息を吐く。
告られたあの日……いや、それ以前も何度もキスだけじゃなくて色々してきたクセにマジで何もして来ない。
チュッて軽く触れるのみのキス。
舌どころか角度を変えてまた求められることもないなんて。
まぁ、鎖骨だの内腿だのキスマだけは付けられているんだが……。
期待だけしている自分にもうイラッとする。
「……ムカつく」
呟いて下着ごと少しズラして軽く反応しているソレを握った。
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