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第12話(7)

「あ……もぅ無理……」  自転車なんてただの拷問で俺はガクガクと膝を揺らす。 「ん?歩いて行くか?帰りも歩きになるけど?」  自転車に跨がることさえできなさそうで俺は涙目で創介に訴えているのに創介はにこにこと笑った。 「ちが……抜いてって」  まっすぐ立つだけでもキュッて刺激されて腰を揺らしそうになる俺はもう階段を降りただけで泣き出したい状態。  それなのにキスで誤魔化した創介はさっさと俺に靴を履かせて外に出した。  マジでこいつ鬼畜か? 「かわいことしてもダメ」  鍵を締めて笑う創介を蹴ろうとして、足を上げるなんて無理で拳を背中に入れる。  こっちは睨んでんだよ!何がかわいいだ!! 「自分で抜くなよ」  言いながら自転車の鍵を出した創介を見て歯を食い縛った。  自分で抜けるならとっくに抜いてるわ!!  さっきトイレで抜こうとして竦み上がったのを思い出しただけで震えてしまうのがムカつく。 「で?自転車?歩く?どっちだよ?」  ニヤニヤしている創介を無視して歩き出すと、 「腰引けてんぞ」  すぐに隣に来た創介に尻を撫でられてビクッと身体が揺れた。 「〜っっ!!バカッ!!」  マジでこの上機嫌の鬼畜バカを誰か倒して欲しい!!

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