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第13話(7)
「また友達に戻ることになったんだよ。朝も今まで通りにして昼とかもまた一緒に食おうって」
「そうなんですか?」
「うん!だから、また昼タイミング合えば一緒に食おうな?」
先輩は笑っているが俺は何か納得がいかない。
「莉音先輩は……それでいいんですか?」
「え?」
「先輩、まだ大和先輩のこと好きですよね?そんなの……つら……」
「いいんだよ。大和には彼女居るし……あいつとまた一緒に居られるだけでいいよ」
穏やかな顔。
ここ最近の元気のない先輩よりは全然いいけど……切ない気がするのは俺だけか?
側に居るだけなんて……余計に残酷なんじゃないのか?
「そんな顔すんなって。俺は付き合おうとか思ってないから……でも、お前らの応援はしてるからな!早く元気になれよ!」
莉音先輩が笑うと、ちょうど創介が俺のカバンも持って顔を出した。
「莉音先輩、竹先輩に後のこと引き継いできました」
「じゃあ、俺は仕事戻るわ!気をつけて帰れよ!創介!頼むな!」
手を振って走っていく莉音先輩を見つめる。
「凄ぇな……先輩……」
「お前、これのこと忘れてね?」
「んぅっ……」
呟くと、グリッと服ごと尻の上から刺激されて俺は吐息を漏らす。
「そんなに早くヤりたかったのかよ」
キッと創介を睨むと創介は俺の手を引いてニヤリと笑った。
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