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第14話(4)
「大丈夫だから」
言いながらまだ左手は俺の背中を撫でながら右手はプラグに手をかけられる。
「あ……あ"ぁ"っ!!」
不意に意識を逸らすように前を握られてもさすがに反応できないまま……でも、ローションも馴染んで滑りのよくなった穴が引き伸ばされるのを感じてギュッと目を閉じると、ズルンと異物感も抜けていって俺は荒い呼吸を繰り返した。
やっと抜けたのに今度は喪失感が半端ない。
信じられないくらい切なくて、寂しいとさえ思うなんて。
「めっちゃ口開けてヒクついてるけど」
チュッとそんなところにキスをされて頭を少し動かすと、ベルトを外して怒張を取り出した創介と目が合った。
「コレ……挿れるぞ」
ゴムを付けてローションをたっぷりとかけた先を穴にあてがわれて少し不安になる。
やっぱり、そんなものあんなとこに入るのか?
「ちゃんとこのまま力抜いて息してろよ」
「んっ」
耳元で言われて鼻にかかった声が漏れると、創介はゆっくり腰を進めた。
さっきまでのプラグとは違う質量のそれ。
いくら慣らされたといっても痛みを感じて逃げ腰になる。でも、後ろから抱き締められて感じる創介の吐息に合わせて俺も何とか息を吐き出していると創介は一旦動きを止めた。
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