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第15話(2)
そんな拗ねたような創介をチラッと見ながらストローを咥える。
何かこのレモン水も当たり前になったよなぁ……と思いつつダルい身体を完全に預けていると、創介は後ろから腕を回してきた。
「……よかった?」
「聞くか?普通」
プイッと視線を彷徨わせてグラスだけ押し付けると、創介は笑いながらそれを棚に置いて後ろからしっかり抱き締めてくる。
甘ったるいその雰囲気は嫌いじゃない。
何だろう。背中に感じる創介の温かさも回されている腕の逞しさも嬉しくて幸せ過ぎて……。
後ろから首筋にキスをされてピクっと跳ねて創介を見ると、創介は微笑んでキスをしてきた。
優しく何度も唇を重ねてゆっくりと離れる。
それが何かもどかしくて切ない気がしてギュッと縋り付くと、創介は少し笑いながら抱き締めて頭を撫でてくれた。
「飯、食う?」
「うーん……確かに腹減ったよなぁ」
「さっきまですっげぇギチギチに咥え込んでたけどな」
「お前、それ最低の下ネタだからな」
ちょっと睨むと、創介は笑いながら俺に服を投げる。
それを手にして俺だけ全裸だったと慌てた。
「できたら呼びに来るからもうちょっと休んでろ」
チュッとおでこにキスをして去っていく創介を見つめる。
ずりぃな。くそイケメン……。
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