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第16話(8)

 バイトをして2人共家に居る時はバカみたいにくっついて。 「……何か、俺、全然服着てなくね?」  創介の枕に顎を乗せて呟くと、創介が笑いながら俺の尻を撫でてきてピクッと跳ねる。 「何か問題あるか?」 「あるだろ!冬休みに入ってヤり過ぎ!!今日バイトでも「声掠れてない?」って心配されるし、腰ダル過ぎるし」  今だって創介はしっかり服を着ているのに俺は全裸だ。 「それはお前がめっちゃ喘ぐし腰揺らすからだろ?」 「お前がここまで盛んなきゃこんなことになってねぇんだよ!」  怒っているつもりなのに、創介はにこにこしていてイラッとする。 「明日は服着るじゃん」 「今、着る選択肢は?」  聞いているのにただ笑っている創介を見て枕に顔を突っ伏した。 「……てか、明日?」  背中にキスを落としてくる創介を押し退けて首を傾げると創介はちょっと呆れたようにコップを持つフリをしてそれを口に運ぶ。 「飲み会!!」 「飲むなよ!お前は」  じっと見られて笑うと創介はピクッと眉を動かした。  俺はベッドから飛び降りて床に捨てられているパンツを穿く。 「今夜は俺、自分の部屋で寝るからな!明日の為の自衛的境界線!」  ビシッと指をさして宣言すると、創介はムスッとしながらベッドの上であぐらをかいた。 「元気じゃねぇか」 「腰ヤベぇし、尻も限界だわ!」 「起き上がれなくなる程ヤんぞ?」  聞いた?あり得なくね?こいつ……。

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