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第20話(2)
フッと目が覚めると創介に抱き締められていて俺はその胸に擦り寄った。
シーツも新しくなっていて綺麗に拭いて服も着せられていて、さっきまでの甘い行為は気のせいかとも思う。
でも、身体のダルさと腰の重さでさっきまで繋がっていた創介の表情を思い出してちょっとキュンとした。
バレンタインかぁ……。あんまり考えていなかったけど、付き合ってる訳だしチョコを用意した方がいいのか?
男同士だとどうしたらいいのかわからない。
莉音先輩たちも付き合い出したなら聞いてみよう……と思いつつ、どうせならサプライズにしたいなんてちょっとワクワクしてきた。
俺らはまだ一緒に暮らしていてこうやってイチャつくこともできるけど、莉音先輩たちはそれぞれ実家暮らしでそれもできないし……下ネタが苦手な莉音先輩を思うと2人にちょっとけしかけてみたいとも思う。
「……雄吾?……寝ろ」
目を覚ましたらしい創介にギュッと抱き締められた。
身長なんてほぼ変わらないけど、俺はちょっと下にズレて創介の胸にくっつくのが好きで……創介もそれを知っているからちょっと上に寝て俺を包み込んでくれる。だから、ここはただ甘えることにしているから。
創介の胸にくっついて俺は目を閉じた。
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