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第20話(4)

 バレンタイン2日前。 「莉音先輩〜!大和先輩〜!」  学食でお昼を食べている先輩たちを見つけて、手を振ってすぐ側まで走る。  創介はのんびり歩いていたから放置した。 「おう!今日も元気だな」  莉音先輩は笑って隣の席に置いていたリュックを退けてくれて、俺はそこに座る。  後から来た創介もぺこりと頭を下げて、大和先輩が荷物を退けたところに座った。 「先輩たちって明後日、時間ありますか?」 「明後日〜?あー、木曜日は5限があるからレッスンなしにしてもらってる日だし……空いてるよな?」  莉音先輩が考えて目の前の大和先輩に聞いてみると、大和先輩はこくりと頷く。 「それなら一緒に家で飯食って泊まってきません?創介が作ってくれるんで!」  俺は予定通りに進みそうで嬉しくなってきた。 「え!?いいのか?」 「はい!楽しみだなぁ〜!」  答えながら膝の上でスマホを操作する。  それに気づいて莉音先輩はちらっとこっちを見た。 『明日、2限空きですよね?一緒にチョコ買いに行きません?』  莉音先輩からOKのスタンプを確認して飛び上がりたくなる。  明日が楽しみで……でも、チョコなんて買いに行くのは初めてでドキドキした。

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