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第20話(7)

 当日、4限終わりの俺たちは先にアパートに帰って先輩たちが来れるように準備をする。  といっても…創介がいつも掃除はしっかりしてくれてるし、料理する創介をカウンターの向こうから眺めるだけだ。 「なぁ、今日先輩たち泊まるじゃん?先輩たちって酒弱いかな?それなら出して酔わせてちょっとハプニングとかさぁ!」 「お前じゃねぇんだから……それに莉音先輩はめちゃくちゃ強いはずだぞ」  トントンと包丁を動かしていた創介はこっちを向いてため息を吐く。 「竹先輩が言ってた。ピッチャー丸ごといってケロっとしてるって」 「え、想像できねぇんだけど?」 「こっちが先に潰されるってことだ」  鼻で笑って創介はさっさと調理を進めていった。  切ったり炒めたりよくもまぁ色々やってくわ。 「……莉音先輩たちってヤってんのかなぁ?」  カウンターに項垂れて指で髪をいじっていると、ゴスっと勢いよくチョップを振り下ろされた。 「痛っ!」 「頭ん中もう沸いてんなら今から中にバイブでも挿れとくか?」 「はぁっ!?」 「先輩たちがどうとか考えられねぇようにして欲しいならすぐにでも塞いでやるけど?」  真顔で言われてプルプルと首を振る。  凄いことを平然と言うなよっ!!

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