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第21話(7)
「あ、大和先輩……ははっ。すんません」
創介の声が聞こえてきてハッと現実を思い出す。
今日は先輩たちが居るんだった……。
変な汗が吹き出してきてめちゃくちゃ全身が熱くなる。
俺……叫んだ……ぞ?
掠れてまともに出ない声とあり得ないくらい重ダルくて痛い腰が嫌でもさっきまでの激しいそれを思い出させた。
「聞こえた……どころじゃないだろ……」
呟いて悶える。なのに、腰が痛すぎてうずくまった。
「……何してんだよ」
半笑いの声を聞いてキッと睨むと、創介は笑いながらベッドに腰を下ろす。
「莉音先輩、真っ赤になって縮こまってるって」
抱き起こされてレモン水を飲んでいた俺は思わず吹き出した。
いや、聞こえてたってのは……まぁ、そうだろうけど、ビビらせてねぇか!?
「触発されてヌき合いだけはできたって。よかったな」
ポンポンと頭を軽く叩かれて創介の方を向くと、グラスを一緒に支えながらゆっくりキスをされた。
「え?」
「ちゃんと先輩たちもイチャつけたってこと」
チュッと音を立てて笑うと、創介は俺が飲んでいたグラスを自分の方へ傾ける。
思わず見つめると、空いていた手が俺の後頭部を掴んで口を塞がれた。
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