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第27話(4)
「バーカ!一緒に居られればそんなんどうでもいいし、子供なんて普通の男女のカップルだってわかんねぇんだよ」
「でも……」
「家には|勝《まさる》と|沙南《さな》だって居るし、俺たちが一緒に居れば何とでもなる!」
創介の前髪をかき上げてじっと近くでその目を見た。
「大丈夫だって!俺を信じろ!」
笑うと、創介も少し表情を崩す。
「何も考えてねぇくせに」
「お前が考えてくれてるから、俺はお前のことだけ考えてる」
笑ってキスをすると、創介に思いっきり抱き締められた。
「なぁ、創介」
トントンとその背中を叩くと、創介は少し腕を緩めてくれる。
俺はその腕から逃れてしっかり腰を降ろした。
「店継ぐまでにさ……親たちにも話して、店でも俺たちのことオープンにしたい」
正座をしてまっすぐ創介を見ると、
「……は?」
創介はぽかんと口を開ける。
「…………え!?」
珍しく反応が遅くて、しかも、創介はまだ理解できないような複雑な表情をしていた。
「ボーダーラインなんてグダグダ考えずにお前とはちゃんと手を繋いだり普通に笑い合いたいなって思ってさ」
莉音先輩の話を聞いてから少しずつ考えていたこと。
いや、年始に実家に帰った時から少しずつ考えていたことだ。
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