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War75:Curse of age⑥
バスルームから出てきた美織はタオルで長い髪を優しく拭きながら定位置のソファーに座る。充電器に繋いだままのスマホをいじって一生懸命メッセージの返信をしていた。
『って言うか美織、もう研修終わったんじゃなかったっけ?』
「うん。終わったよ〜お陰様で」
『終わったよ〜じゃない!なら何でまだここにいるんだよ』
最近は曜日感覚どころか日にち感覚までなくなっているほど考える事が多い千遥。しかし美織が来て一週間過ぎたのは確実だ。何も言わない事をいい事に随分と居座っている美織はバレたか!とスマホで顔を隠した。
「いいじゃん。終わったけど東京観光とかもしたいし、まだDeeperZに合わせて貰ってないんだけど?約束忘れてないからねっ」
『あのさ、、ちょっと疑問なんだけどいつも荷物が少ない女の子が大きな荷物持ち始めるってどうゆう事だろ?』
「何それ?知らないよ」
『いいから!まだここにいたきゃ答える事!』
「う〜んそうだなぁ。だいたい女子の荷物量って決まってるから、カバンは変えても大きさは同じ。化粧ポーチとか財布とか大体使うサイズって決まってるからね!だとしたら、、何か新しい事を始めたとかかな!例えばスポーツ始めたら着替えでしょ。勉強だったら教科書!まぁそんな感じかな〜ってこれ一体誰の事よ!?」
名探偵の美織によると何か新しい事を始めたと推理された。るりが隠れて何かをしているならマネージャーとして知る権利はあるし内容によってはOKサインは出せないかもしれないが、直球に聞いてもスルーされるか嘘つかれるだけ。
『どうしたら、、あっ!美織!まだここいたいなら役に立ってくれ!』
「何?どういうこと」
『うまくいったら、今度こそほんとに DeeperZに合わせてあげるけどどうする?』
美織は千遥の何か企んだような顔に少し疑いをかけるが少し考え込む。でもやっぱりイケメンアイドルに会えるチャンスを逃したくないと美織はしたり顔でグイグイと近づく。
「わかった。何考えてんのか分かんないけど協力するよ。ただちゃんと会える確信ないならしない!」
『確信ってなんだよ、、』
「今電話してアポとって!それでいつどこで何時ってちゃんと決めて!」
『、、アポってどうすれば?』
「メンバーに電話して確認すればいいだけじゃん。んーと、あっ!お兄ちゃん、栗栖奏と一番親しそうだから連絡してみてよ。まぁそれとも佐田朋希でもいいけど♡」
美織にそう言われてしばらく彼の声を聴いてないことにふと気がついた。ここ数日間の着信には気がついていたしメールの返信もするつもりだったのに、、きっと怒ってるだろうなとスマホを触る手が鈍るけど彼の顔が頭に浮かぶと何故か声が聴きたくなった。
『わかった。ちょっと電話してくる』
「やった!!お願いしま〜す」
喜ぶ美織を横目に隣の部屋に移動して聞こえないようにしっかりとドアを閉めた千遥。彼の番号探して通話を押した。するとワンコール鳴り終わる前すぐに電話がつながり、画面が通話時間のカウントに切り替わる。
『あっ、奏くん?もしもし……聞こえてる?』
「、、はい。聞こえてますよ」
『なんか久しぶりだね。、、ごめんなかなか電話返せずー…』
「千遥さん何か俺に言うことないですか?」
いつもより低いトーンの奏の声に"あぁやっぱり"と謝りのセリフと言い訳を考えるが何も浮かばない。
『ほんとにごめん。別に無視してたわけじゃなくて、、そのー…』
「違います。そんなこと言ってるんじゃないですよ。もっと別のこと」
『えっ?えっと、、何かな?』
「日高さんから聞きました。なかなか厄介の子のマネージャーしてるって、千遥さん疲れてたって言ってました」
知らないところでそんな話されていることに少し恥ずかしさを感じたが心配されるほど疲労困憊 のオーラを出していたことに自分でも気付いていなかった。
『あぁ、、うんまぁ、、』
「千遥さんがこんな状態の時にマメな連絡してくるほど器用じゃないこと知ってますし、そういう厄介な子どうにかしたいって言うお節介なのも知ってます」
『ちょ、お節介ってひどいなぁー』
「だから怒ってません。それはまぁー…ちょっと寂しかったりは正直ありますけど」
『ごめん。でもこれからはもっとちゃんと返信もするしー…』
「そうじゃなくて、、もっと恋人を頼ってほしいんですよ。愚痴だって聞くし、ストレスでやけ酒した千遥さんの介抱したり。千遥さんにとってそういう存在になりたいんです。ただ手を繋いだり抱きしめあったり、そういうのだけが恋人の役目じゃないですよね」
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