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「全く、もう!あなたという、人は……。
妹との電話中に、なんて真似をしやがるんですか!」
通話が終わると、思いっきり西園寺さんを罵倒した。
だけど彼は僕の体を背後から抱き締めたまま、またクスクスと楽しそうに笑った。
「ごめんね?でも陸斗くんの反応が、あまりにも可愛過ぎて」
なだめすかすみたいに、優しく僕の頭を撫でる彼の手のひら。
悪いだなんて微塵も思っていないし、本気で謝る気なんてサラサラないのが嫌というほど分かったから、大人げなく一人でプリプリと怒り続けるのも馬鹿らしくなり、ふぅと小さく息を吐き出した。
「……次は、ありませんからね」
これは素直じゃない僕なりの、仕方がないから許してあげる宣言だ。
そしてそれが西園寺さんにも、ちゃんと伝わったのだろう。
ククッと可笑しそうに笑って、彼は僕を抱く腕に力を込めた。
西園寺さんに触れられるのは、嫌じゃない。
それどころか、心地好い。
そんな風にぼんやりと考え、ぽわんと夢心地で身を委ねていたら、彼の手がゆっくり僕の下半身へと伸びてきた。
だから鈍い僕もさすがにこれから彼が何をしようとしているのか察し、慌てて西園寺さんの魔の手から逃れようとしたのだけれど。
彼は僕の耳元で、興奮したような、少し上擦ったようなセクシーな声で囁いた。
「ねぇ、陸斗くん。
本当に俺から、逃げたいの?
……君のここ、さっきからすごい苦しそうなんだけど」
軽く勃ち上がってしまったその場所にジーンズの上からそっと触れながら、そんな風に指摘された。
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