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唇が離れると西園寺さんはクスリと楽しそうに笑い、僕の後頭部に手をやって今度は彼から激しいキスをした。
やがて僕が立っていられなくなると、西園寺さんは僕を浴用椅子に座らせた。
「本当に、何度夢に見たことか。
君をこんな風に、現実で可愛がる事の出来る日が来るだなんて」
恍惚とした表情で、うっとりしながら息を乱して言われた。
だから僕は無理矢理笑顔を作り、答えてやった。
「僕にとっては、悪夢ですけどね。
あと今後は、勝手に僕の変な夢を見るのはやめて下さい」
なのに西園寺さんは、真顔でしれっと告げたのだ。
「好きな夢なんて、選べないでしょ?
それにもし選べるなら、やめるどころか毎晩陸斗くんの夢を見るに決まってる」
変態過ぎる発言に、またしても軽く引いてしまった。
そしてそんな会話をしながらも、再び僕の背後に回り、胸の頂を楽しそうにまさぐる西園寺さん。
最初はくすぐったいだけだったのに、徐々にそれ以外の感覚が僕を襲い始めた。
僕は男なのに、そんなところで感じさせられてしまうとか……こんなの、恥ずかし過ぎる。
だから呼吸を乱しながら、やめてほしいと暗に訴えた。
「……そこは、関係なくないですか?」
「関係なくない、それに君のここはもっと触ってって言ってるよ?」
指で摘ままれ、いやらしく転がされて。
得体の知れない熱が、そこに溜まっていくみたいだ。
気にしないようにしようとしても、嫌でも意識がそこにばかり向いてしまう。
「言ってないですし。
また都合の良い、幻聴じゃないですか?」
震えながらも口先だけで抵抗をしたら、爪先で軽く弾かれた。
その瞬間、自分のモノとは思えないくらい恥ずかしい喘ぎ声が零れた。
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