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「あのぉ……西園寺さん?  大丈夫ですか?」  いつまで待っても現実に戻ってくる気配が無かったからさすがにちょっと心配になり、振り返って顔を覗き込んで聞いた。  すると彼ははぁはぁと息を乱しながら、僕の体を強く抱き締めた。 「大丈夫じゃない!  ……陸斗くんが可愛過ぎて、死にそう。  もしかして君は俺を迎えに来た、本物の天使なのかい?」  ますますドン引きして、渇いた笑いが溢れた。 「ハハ、大丈夫みたいですね。  ……しかしこの人、やっぱり本当に気持ちが悪いな」  後半は心の中で呟いたはずが、それは声に出てしまったようだ。  驚いたように見開かれた、西園寺さんのチョコレートみたいな色をした瞳。  さっきまでデレデレと緩んでいた彼の唇が意地悪く、不敵に歪む。  それを見て、しまったと思ったけれど、妖艶に微笑んだまま西園寺さんは耳元で囁いた。 「追々色々と、陸斗くんには覚えて貰うとして。  とりあえず今日のところは、気持ち良くなるところを見せて貰おうかな?」  下腹部に再び伸ばされた、彼の手のひら。  長く綺麗な指が優しく僕の分身を包み込み、焦らすみたいにいやらしく、ゆっくりしごいていく。  さっきまで散々胸に悪戯をされたせいで既に臨戦態勢にあったそこが、持ち主であるはずの僕の意思を完全に無視したまま更なる熱を帯びていくのを感じる。  堪えようとしても、呼吸がどんどん荒くなっていく。  必要に迫られ、自分で処理する事はあっても、誰かにこんな風に触られるのなんて本当に初めてで。  いつもは性急に、欲を吐き出すために手を動かすだけの自慰行為。  だからこんな風に誰かの手で、無理矢理じわじわと性感を高められていく感覚がこんなにも気持ちいいだなんて、僕は知らなかった。  こんなの、我慢なんて出来ない。  ‥‥‥早く、逝かせて欲しい。 「西園寺さん……それ、やだ。  お願いです、もっと激しくして」  泣きそうになりながら、恥ずかしいおねだりの言葉をした。

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