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好き④
四つん這いのまま、自然と上体が大きく反り返る。
すると彼のモノが、さらに奥まで侵入してきて、深く抉られた。
「西園寺さん、もう無理……!」
ついに瞳から溢れ出した、涙。
それを優しく指先で拭われながらも、激しい抽挿が続く。
汗と涙でぐちゃぐちゃに汚れ、乱れる僕が好きだと、彼はいつか笑顔で話していた。
本当にどうしようもない変態だし、気持ちが悪い人だと思う。
なのにどんな自分も受け入れられた気がして、少しだけ嬉しかった。
「まだ、駄目。無理じゃないよね?
さっき口で抜いて貰った分、今夜はいつも以上にいっぱい可愛がってあげる」
クスクスと笑いながら囁かれ、自身の負けず嫌いな性分を呪った。
ひと突きされる度に、逝っているような状態。
なのに僕の中を、果てる気配のない彼のモノが激しく何度も突き、暴れ続ける。
もう言葉を発する事すら出来ない僕は、ただ左右に首を振り、どうにか逃げられないかと身を捩った。
なのに彼は強く腰を掴み、一際強く奥を突いた。
「こら、陸斗くん。逃げないの。気持ちいいの、嫌い?」
口元に添えられた、男らしく節張った指。
ふにふにと唇を弄びながら、彼は意地悪く笑った。
「嫌いじゃ、ない……。でも……」
腰を振るのをようやく止めてくれたから、言い訳のようにボソボソと答えた。
「でも、なぁに?」
耳元で、甘い声で囁くように聞かれ、体がふるりと震えた。
「でも、気持ち良過ぎてこわい……」
それを聞き、彼はプッと可笑しそうに吹き出した。
……僕はちゃんと、真剣に答えたのに。
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