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第160話

痺れるような細かい振動。 それをアナルへと近付ける。 期待にヒク付いているのが丸見えだ。 それでも、やっと指以外の刺激が与えられると頭が麻痺する。 「…っん」 『声、我慢しろ。 バレんぞ』 向かいの部屋の弟の耳に届いたらいけない。 薄くなった着衣で腕も噛めない。 辺りを見回しても入浴前に洗濯をするものは洗濯機にいれてしまい、めぼしい物はない。 あ… 服で、良いか シャツを捲り、端を噛む。 これで声は大丈夫。 『良いのか?』 頷き返事をすれば、長岡はそうかと言ちた。 『んじゃ、続き見せてくれ。 やぁらしく誘ってみな』 ローターの振動を再開させ、アナルへと押し付ける。 押し付けた強い振動も良いのだが、表面をなぞるだけのもどかしい振動も気持ち良い。 皮膚の上だけが擽られているようなむず痒いような刺激。 腰がカクッと揺れても止められない。 それと同時に陰茎も揺れる。 恥ずかしい。 そう思うのに、それ以上の快感に腰が止まらない。 「…っふ、…んん、…っ」 『ははっ、腰とまんねぇな。 まだ入れんなよ。 もっと焦れろ』 焦れれば焦れるほど身体が燻り、火がつくのが早い。 そんなの、期待してしまう。 とびきりの甘さを。 とびきりのいやらしさを。 『顔も、やらしくなって。 そんなにローター気持ちいか。 今度、もっと持ってくな。 乳首に貼り付けてオナったら、どうなんだろうな』 乳首… 「…っ!」 服を噛んだら、胸が晒けてしまっている。 『やっと気付いたのか。 見せ付けてんだと思った』

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