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第172話

尿道に残るものもしっかり吐き出し、なんとなく手を眺めた。 ドロッとしたモノが手を汚す。 学生みたいな濃いやつだ。 「遥登、こんなん出た」 手のひらをカメラに晒すと指の間に精液が糸を引いた。 『な、めたい…』 スイッチが入っているのか、三条にしては大胆な言葉が飛んでくる。 そういえば、三条は精液を舐めるのが好きだ。 好きと表現するのが正しいかは分からないが、精液で汚れた手を舐めたり、腹に付いたそれを拭い舐めたりしていた。 「舐めてぇんだ。 舐めさせてぇな」 『……ほし、い』 「待てるか」 『………ん、がんばります』 丁寧な言葉を紡ぐを口に、この汚い手を突っ込みたい。 嘔吐いても止めず、涙を滲ませた目で見られたい。 それでも丁寧に指に舌を這わせ、爪先まで綺麗にするはずだ。 それから三条の唾液で濡れた指をアナルに突っ込んで掻き混ぜたい。 そうして、やわらかくなったところで自身のモノを突き刺し、貪りたい。 あの細い腰を掴み、奥の奥まで抉り上げ、自分のにおいを擦り付けたい。 少しずつ会える機会が増えたといっても、お互いタイミングがある。 テストや試験、高校と大学ではそのリズムは違う。 だから、無意識にお互いがお互いの学校の生活リズムを壊さないようにしていた。 「……まっず」 三条のように手のひらに舌を伸ばしてみたが、苦く不愉快な味がするだけだった。 『美味しいのに…』 マジか…

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